2025年の暗号資産課税対象活動は約73兆円=Chainalysis

ブロックチェーン分析企業Chainalysis(チェイナリシス)は26日に公開したレポートで、2025年の世界のオンチェーンにおける暗号資産(仮想通貨)の潜在的な課税対象活動が少なくとも4570億ドル(約73兆円、1ドル=160円換算)に達したとの推計を明らかにした。このうち米国は約1126億ドルで国別最大となった。

分析対象はビットコイン、イーサリアム、ソラナ、Tron(トロン)、BNB Smart Chain(BNBスマート・チェーン)、Base(ベース)の6つのブロックチェーン。対象には暗号資産売買による実現益のほか、マイニング、ステーキング、レンディング、ギャンブルによる収益、暗号資産を利用した決済などが含まれる。

地域別では、北米が1346億ドルで最多となり、欧州連合(EU)が1251億ドル、東アジアが547億ドルで続いた。

チェイナリシスは各国の財政規模との比較も示した。ポルトガルでは約20億ドルの潜在的課税対象活動が、2025年の政府財政赤字約10億ドルの約201%に相当した。ナイジェリアでは約44億ドルで、政府歳入355億ドルの12.3%に相当する規模だった。

ただし、同社は今回の推計を下限値としている。分析対象が6つのブロックチェーンに限られるほか、中央集権型取引所(CEX)内部で完結するオフチェーン取引や、一部の取引形態・プラットフォームを十分に捕捉できていないためだ。また、各国の税制上の非課税措置などは個別に考慮していない。

一方、暗号資産の税務報告制度は世界的に整備が進んでいる。経済協力開発機構(OECD)の「暗号資産報告枠組み(CARF)」では、対象となる暗号資産サービス事業者が顧客情報や取引データを税務当局へ報告する。47法域が2027年までに初回の情報交換を開始する予定だ。

チェイナリシスによると、今回分析したオンチェーンの潜在的課税対象活動のうち、CARFの対象となり得るイベントは14%にとどまった。残る86%には分散型取引所(DEX)での取引、個人間送金(P2P)、オンチェーン収益、暗号資産決済などが含まれ、CARFだけでは把握できない活動が大きな割合を占めている。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Timon – stock.adobe.com

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