ポイント
・底堅く6.5万ドル回復、円高で円建て価格は横ばい
・FOMC据え置きで乱高下、ビハインドザカーブで長期金利金利上昇
・テック決算まちまちも半導体株反発、ストラテジー決算は新味なし
・イラン情勢は再び悪化、本日はオプション・先物期日集中日
昨日一昨日のBTC市場
昨日一昨日のBTC市場は底堅い展開だった。

火曜日に6.2万ドル台で切り返すと、じりじりと値を戻し、今朝方6.5万ドル(約1,040万円)台を回復した。ただし、介入と思しきドル円の下落の影響で、円建てで見るとほぼ横ばい推移となっている。
BTCは先週6.7万ドル手前で上値を重くすると、Clarity法案の休会前採決の断念やNvidiaの巨額投資への懸念をきっかけとした半導体株の失速もあり、火曜日には6.3万ドルを割り込んだ。しかし5.7万ドル台から6.6万ドル台への反発の半値押しとなる6.2万ドル台で下げ渋ると、水曜日のSKハイニックス決算が事前予想に届かなかったものの好内容で同社株が下げ渋ると、BTCは底堅く推移。海外時間には6.4万ドル台に値を伸ばした。
注目のFOMCで利上げが見送られるとBTCは強含んだが、反対票が3票あり、またウォーシュ議長が「歓迎」を表明した長期金利の上昇を嫌気して米株が失速。さらにトランプ大統領がヨルダンの米軍基地への奇襲攻撃や地中海でのLNG船へのドローン攻撃を受けて中断していた空爆の再開を示唆すると、BTCは6.3万ドル台に値を落とした。
しかしマイクロソフトの決算発表で言及されたクラウドサービスの好調を好感して時間外で同社株が大きく上昇、さらにCoindeskがClarity法案の倫理規定で超党派の妥協案が示されたと報じると6.4万ドルを回復。ETFフローが少額ながらも5営業日ぶりにプラスに転じたことも相場を下支えした。
海外時間に入ると政府・日銀の介入と思しき動きによりドル円が164円手前から158円割れへ3%強急落し、円建て価格が1,050万円台から1,020万円台に低下したが、ドル売りの流れの中でBTCは底堅く推移した。今朝方の決算発表でクラウドサービスが好調なAmazon株が時間外で上昇。SKハイニックス株が急反発、キオクシア株はストップ高をつける中、BTCは6.5万ドル台を回復している。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。
水曜日のレポートでは「FOMCとビッグテック決算が焦点」と申し上げたが、BTCは6.5万ドル台に値を戻し、月曜日から見れば下に行って来いの展開となった。
FOMCでは5会合連続で据え置き。今回はハマック・クリーブランド連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ローガン・ダラス連銀総裁の3名が利上げを主張し反対票を入れた。事前の見通しがやや割れていたためBTCは利上げの見送りを好感して若干買われたが、その後の長期金利の上昇と株価の下落を嫌気して売られるなど乱高下する格好となった。
ただ、この金利の上昇は次回以降の利上げを織り込みに行っているというより、ウォーシュ議長のタカ派姿勢が口先だけで、実は利上げを遅らせる、いわゆるビハインド・ザ・カーブを懸念したもののようだ。この結果、先物市場での利上げ織り込みは低下(金利低下)する一方、将来のインフレを懸念して長めの金利が上昇する、スティープニングが進んだ格好だ。利上げ観測の後退でBTCは若干ポジティブに反応している。
ビッグテック決算はまちまちだったが、MicrosoftとAmazonがクラウドサービスの好調さを好感され大きく値を上げた。前者は1日としては史上最大の時価総額増加を記録した模様だ。これを受けて半導体株が大きく反発し、Nvidia・SKハイニックス発の「AI半導体バブル崩壊」シナリオは後退した。BTCへの影響で見れば、小幅ながらETFフローがプラスに転じている。
一方、一時好転しかけていたイラン情勢は元に戻った形だ。米国の空爆停止を受けてイラン外務省も攻撃停止を表明したが、革命防衛隊はヨルダンの米軍基地を奇襲攻撃した。全量迎撃された模様だが、今度は地中海でエジプトに寄港中のLNGタンカーがドローン攻撃を受け炎上した。イラン外務省はイスラエルの偽装攻撃を指摘するなど火消しに追われているが、先行きは不透明だ。
CoindeskによればClarity法案の倫理規定で共和党のティリス議員、民主党のガレゴ議員による妥協案が浮上した。現在ホワイトハウスに送られている模様で、どの程度民主党の支持を得られるかは不透明だ。
こうした中、本日は月末のオプション・先物期日集中日にあたる。ただ6万ドル、7万ドルに大きなストライクがあるが、現値付近では目立ったものがなく、方向感の薄い展開が続きそうだ。
なおストラテジー社は今朝の決算発表で「引き続きネットの買い手であり続ける」と従来のスタンスを繰り返したが、大規模な売却は避けられそうだくらいに思っていた方がよさそうだ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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