・ソラナ(SOL)は過去2週間、73~78ドルの5ドル幅(約7%)で推移した。10日間のヒストリカル・ボラティリティは月初の64から37.9まで約41%低下した。
・7月14日から27日にかけて、バリデーターへのSOL委任量は約290万SOL増加した。ステーキングの増加は流動供給を抑える方向に働き、SOLは70ドルを上回って推移した。
・ソラナネットワーク上ではミームコイン取引が再び活発化している。ミームコイン取引は、同ネットワーク上の現物分散型取引所(DEX)総取引高の29%を占め、2025年8月以来の高水準となった。
SOLのボラティリティが数カ月ぶりの低水準、ステーキングへの委任量が増加
SOLは月曜日に約4%安で取引を終えた後、火曜日のアジア時間に73.65ドル付近で推移した。値動きが著しく抑えられた状態は、約2週間にわたって続いている。
7月14日以降、SOLは73~78ドルの比較的狭いレンジ内で推移している。地政学的リスクの高まりや原油価格の高止まりにもかかわらず、2026年に入ってからの2週間の持ち合い局面としては、最も狭い値幅の一つとなっている。

ヒストリカル・ボラティリティ(HV)は、一定期間に資産価格がどの程度変動したかを示す統計指標で、7月を通じて急速に低下している。
TradingViewのデータによると、SOLの10日間ヒストリカル・ボラティリティは、月初の64から37.9まで低下した。1日当たりの平均的な価格変動が大幅に縮小したことを示している。
ボラティリティの低下と同時に、イーサリアムはレイヤー1銘柄の多くを上回るパフォーマンスを示した。イーサリアム(ETH)が7月初めから25%以上上昇した一方、SOLは月初の約73.60ドルからほぼ横ばいで推移している。
この動きとステーキング量の増加を踏まえると、少なくとも一部の保有者はSOLを売却するのではなく、ステーキングを選んだ可能性がある。

分析プラットフォームStakingRewards.comのオンチェーンデータも、この見方を裏付けている。
バリデーターに委任されたSOLの総量は、7月14日の4億2590万SOLから、7月27日までに4億2880万SOLへ増加した。
これは、SOL価格が73~78ドルのレンジで推移した約2週間に、バリデーターへのSOL委任量が約290万SOL(当時約2億ドル相当)増加したことを意味する。
一部の保有者は資金を他の資産へ移すのではなく、新たな相場材料を待ちながらステーキング報酬を得ることを選んだ可能性がある。
ステーキングの増加は、市場で流動的に取引できるトークンの量を減らす。売却可能な供給量を抑えるとともに、SOLのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークの安全性を高める効果もある。
ステーキング委任量の増加は流動供給を抑える方向に働き、マクロ経済を巡る不透明感や原油市場の不安定な値動きが続くなかでも、SOLは70ドルを上回って推移した。
ソラナ上のミームコイン取引が再活発化、Pump.funの日次収益はHyperliquidを上回る
SOLのステーキング量が増加する一方、ソラナネットワーク上の現物DEXでは、ミームコイン取引が再び活発化した。
Blockworks Researchによると、7月26日までの1週間において、ミームコインはソラナ上のDEXの週間取引高の約29%を占めた。
同期間のDEX取引高は約98億ドルに迫り、このうち約28億ドルがミームコイン取引だった。
ソラナのDEX取引高に占めるミームコインの割合としては、2025年8月以来の高水準となった。ソラナ上で投機的な取引が再び活発化していることを示唆している。

CoinGeckoのデータによると、ソラナのミームコイン市場の時価総額は7月27日時点で27億ドルだった。
今回の回復を主導したのは、Official Trump(TRUMP)、Pudgy Penguins(PENGU)、Bonk(BONK)、dogwifhat(WIF)、Fartcoinなど、ソラナのエコシステム内ですでに定着している銘柄である。これらの銘柄は引き続き大きな取引高を集めている。

さらに、ソラナ上のミームコイン発行プラットフォームPump.funは、過去24時間に117万ドルの収益を上げた。
ソラナのエコシステムに関するニュースを配信するSolanaFloorによると、これはHyperliquidの66万7900ドルを75%上回る。
ミームコイン取引の活発化は、ネットワーク利用、取引手数料、DEXの流動性を押し上げることで、これまでもソラナのエコシステム全体に間接的な追い風をもたらしてきた。
SOL価格予測:予測市場とテクニカル指標は持ち合い相場の長期化を示唆
テクニカル面では、80ドルを下回る狭い値幅での取引が2週間続いたことを受け、SOLの価格見通しは中立を維持している。
SOL価格は現在、73.20ドル付近に位置するボリンジャーバンド下限のすぐ上で推移している。この水準は、長期的な持ち合い局面において動的なサポートとして機能することが多い。
一方、76.20ドル付近に位置する20日単純移動平均線(SMA)は引き続き上値を抑えており、SOLは過去2週間に形成された持ち合いレンジ内にとどまっている。

モメンタム指標も、買い手が慎重な姿勢を維持していることを示している。
移動平均収束拡散法(MACD)のラインはマイナス0.43で、シグナルラインのマイナス0.34を下回って推移している。ヒストグラムも再びマイナス圏に入った。
MACDは2本の移動平均線を比較し、相場のトレンドの勢いを測る指標である。現在の位置関係は、強い下落圧力は見られないものの、売り手が依然としてわずかに優位であることを示している。

予測市場も同様の見通しを示している。
7月28日12時43分(日本時間)の確認時点で、Polymarketでは、SOLが7月中に80ドルへ到達する確率は17%、70ドルを下回る確率は41%だった。
一方、70ドルを下回ることを見込む契約の確率は29%と大幅に高く、より活発に取引されている。
ただし、いずれのシナリオも高い確率とはいえないことから、市場参加者は直ちにレンジを突破するのではなく、一定の値幅内での取引が続くと予想しているとみられる。
買い手が76ドル付近の20日SMAを回復すれば、上昇の勢いが強まり、79ドル付近のボリンジャーバンド上限に向かう可能性がある。その場合、心理的な節目である80ドルを再び試す展開が視野に入る。
反対に、ボリンジャーバンド下限を継続的に下回れば、70ドルのサポートゾーンまで下落する可能性が生じる。
現時点では、SOLのボラティリティは低下し、ステーキング委任量とミームコイン取引は増加している。市場は次のマクロ経済上の材料を待つ状況にある。
トレーダーは今週予定されている、米連邦準備制度理事会(FRB)、日本銀行、イングランド銀行による三つの金融政策決定に注目している。
ケビン・ウォーシュFRB議長が示す政策方針に対する暗号資産市場の反応は、SOLが2週間続いた持ち合いレンジを最終的に突破できるかどうかを大きく左右する可能性がある。


