テキサスの新電力網接続枠組み、AIデータセンター拡大に追い風か

テキサス州の電力網運営を担うERCOT(テキサス電気信頼性評議会)が、大規模電力利用者を電力網に接続するための新たな枠組み「Batch Zero」を導入する。

テキサス州公益事業委員会(PUCT)が同プロセスを承認したことで、AIデータセンター向けインフラに事業を広げるビットコイン(BTC)マイニング企業に追い風となる可能性がある。

ERCOTはXへの投稿で、PUCTが「テキサス州民のために電力システムの信頼性を守りながら、大規模電力利用者を接続するためのBatch Zeroプロセス」を承認したと発表した。新たな枠組みは、データセンターのような大規模電力利用者が、テキサスの電力網で安定的に支えられる量と場所に限って接続できるようにするものだという。

テキサスでは、AIデータセンター需要の急増により、電力網への接続申請が膨らんでいる。

ERCOTの接続待ちリストには43万8000MW超の申請ベースの需要があり、その約89%がデータセンター由来とされる。従来のように申請を一件ずつ評価する方法では処理が遅くなっていたため、ERCOTは複数のプロジェクトをまとめて評価する方式に移行する。

Batch Zeroでは、各プロジェクトが互いにどのように影響し合うか、また既存の電力網とどう関係するかを一括して確認する。これにより、必要な送電設備の増強をより統合的に把握できるようになる。

この変更は、テキサス州内で大規模な電力設備を整えてきたビットコインマイニング企業にとって重要な意味を持つ。マイニング施設はもともと大量の電力を必要とするため、AIや高性能計算(HPC)向けデータセンターへの転用・拡張が進んでいる。

AIインフラによる電力需要の急増は、テキサス州だけの問題ではない。

米連邦エネルギー規制委員会(FERC)も、テキサス州外の6つの地域送電機関に対し、データセンターなどの大規模電力利用者に関わる費用が家庭や企業に転嫁されていないか、また電力網の信頼性が守られているかを示すよう命じた。

FERCのLaura Swett(ローラ・スウェット)委員長は、この問題を米国の最重要課題の一つだと位置づけている。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

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