フランスのエビアン・レ・バンで開催されたG7(主要7カ国)サミットで採択された声明の中で、首脳らは北朝鮮の核・弾道ミサイル開発計画に「深い懸念」を表明し、北朝鮮による暗号資産(仮想通貨)窃取とサイバー犯罪への共同対処の必要性を改めて強調した。
ただし首脳らは、加盟国が具体的にどう行動すべきかは示さず、北朝鮮の資金洗浄に関連してしばしば議論される取引所の審査、制裁、ミキシングサービスへの対策には言及しなかった。
国連や安全保障研究者は、北朝鮮の暗号資産窃取が同国の兵器開発の資金源になっていると指摘している。
Chainalysis(チェイナリシス)によると、北朝鮮のハッカーは2025年に少なくとも20億2000万ドル(約3232億円、1ドル=160円換算)相当の暗号資産を盗み、北朝鮮関連の行為者による累計被害額は67億5000万ドル(約1兆800億円)に達した。
G7は2025年6月のカナダ・サミットの後にも北朝鮮の暗号資産窃取に言及しており、議長は加盟国に対し、核・弾道ミサイル開発を助長する窃取への共同対処を呼びかけていた。
今回の新たな呼びかけは、4月の約2億8500万ドル(約456億円)相当のDrift Protocol(ドリフト・プロトコル)攻撃や、6月の3600万ドル(約57億6000万円)相当のHumanity Protocol(ヒューマニティ・プロトコル)侵害など、北朝鮮関係者の関与が疑われる注目度の高い事件を受けたものだ。
一方、北朝鮮はサイバー脅威であるとの主張を否定している。KCNA(朝鮮中央通信)が5月3日に伝えた外務省報道官の談話で、米国が虚偽情報を広めていると非難した。
|文・編集:井上 俊彦
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