ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)は6月9日、米ドル建てステーブルコインの規制枠組みを連邦法「GENIUS Act(ジーニアス法)」に合わせるため、新たな規則案を発表した。
規則案は「Authorized Payment Stablecoin Issuers」と題され、同州が2022年6月に示したステーブルコイン指針を土台に、連邦要件との整合性を高める内容となっている。
NYDFSのKaitlin Asrow(ケイトリン・アスロー)長官代行は、ニューヨーク州の暗号資産(仮想通貨)企業向けルールは消費者保護と市場の安定に寄与してきたとしたうえで、今回の提案は新たな連邦要件と完全に足並みをそろえつつ、責任あるイノベーションを促すものだと説明した。
今回の規則案は、米ドル建てステーブルコインについて、1対1のドル裏付け、償還可能性、認められる準備資産、独立監査といった従来の主要要件を維持する。一方で、ジーニアス法の下で米財務省などが示した連邦要件を踏まえ、準備資産に関する追加ルールも盛り込んだ。
新たな規定では、準備資産を複数のカストディアンに分散させ、単一のカストディアンに保有できる準備資産の上限を設ける。また、発行体には、内部統制、情報セキュリティ、内部監査体制、資産成長、収益、内部関係者や関連会社との取引、サービス提供者の監督などを対象とするリスク管理プログラムの導入が求められる。
準備資産の報告体制も強化される。ライセンスを受けた発行体のCEOとCFOは、毎月の準備資産構成報告の正確性を証明する必要がある。さらに、登録公認会計事務所による年次の証明も求められ、準備資産規制に関する内部統制の有効性が確認される。
発行済みステーブルコインの価値が250億ドル(約4兆円、1ドル=160円換算)以上の発行体には追加要件も課される。案では、少なくとも準備資産の0.5%、上限5億ドルを、預金保険の対象となる預金として保険対象預金機関に保有することを求めている。
今回の規則案には、準備資産の再担保化、誤解を招くマーケティング、保険対象であるとの虚偽表示、ステーブルコインへの利息支払いの禁止も含まれる。提案には6月9日から10日間の事前コメント期間が設けられ、その後、州官報への掲載後に60日間の正式な意見募集が行われる。
|文・編集:Shoko Galaviz
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