・大口投資家が、清算価格を2,150ドル付近に設定した1億ドル規模のレバレッジ付きETHショートポジションを構築した。
・ヴィタリック・ブテリン氏が、イーサリアム財団はイーサリアム(ETH)の売却を減らすと表明したにもかかわらず、CoinMarketCapのRSIヒートマップではETH市場のセンチメント悪化が示された。
・ETHは2026年のパフォーマンスで主要暗号資産に引き続き出遅れており、年初来で29%下落している。
大口投資家、ETHの保ち合いが2週目に入るなか下方向へのブレイクに賭ける
火曜日のアジア時間序盤、ETH価格は2,100ドル前後で取引を始めた。ETHは過去8日間、2,050ドルから2,140ドルのレンジ内で推移している。月曜日には、大口投資家がETHに対して1億ドル規模のレバレッジ付きショートポジションを構築し、長引く保ち合い局面が下方向に解消されるとの見方を示した。
オンチェーン分析ツールのLookonchainによると、このトレーダーは4万7604ETH、約1億ドル相当のショートポジションを開いた。この取引の清算価格は2,149ドル付近に設定されており、ETHが2,150ドルのレジスタンスゾーンを繰り返し回復できずにいる状況を受け、強い下落見通しを示すポジションとなっている。

この積極的な取引は、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が、イーサリアム財団の長期戦略を説明する長文の声明を出し、投資家に安心感を与えようとした直後に行われた。
ブテリン氏は声明の中で、イーサリアム財団が分散化、プライバシー、検閲耐性を重視する、より小規模で焦点を絞った組織体制へ移行する中で、ETHの売却を減らすと述べた。
しかし、この発言は持続的な強気モメンタムにはつながらなかった。ETHは一時上昇したものの、その後再び2,100ドルを下回った。トレーダーは引き続き、より堅調に推移している大型銘柄へ資金を移している。
CoinMarketCapのRSI(相対力指数)ヒートマップによると、月曜日時点でETHの24時間RSIは37.83に低下し、7日間RSIの39を下回った。一方、執筆時点では、ビットコイン(BTC)、BNB、TRON、Hyperliquid、Zcashはいずれも相対的に強いモメンタムを維持していた。

センチメントの悪化により、メモリアルデーによる月曜日の休場明けに米国株が下落して始まれば、ETHはさらに下押し圧力を受けやすい状況にある。暗号資産トレーダーは、マクロ要因によるリスク回避が、月末に向けたポジション調整の中で下落圧力を加速させるかどうかを注視している。
ETHは2026年に入ってからBTCにも大きく出遅れている。CoinMarketCapのデータによると、執筆時点でETHは2,114ドル付近で取引され、年初来で約29%下落している。
これに対し、同期間のBTCの下落率は約12%にとどまる。BNBとXRPの下落率もそれぞれ約23%、約26%と、ETHより小幅だった。主要暗号資産の中でETHよりパフォーマンスが悪い数少ない銘柄の一つがSOLで、年初来で約31%下落している。
予測:Polymarketのトレーダー、ETHが月末までに2,200ドルを回復する確率をわずか30%と見込む
予測市場では、ヴィタリック・ブテリン氏の最近の発言や、イーサリアム財団がETHの売却を減らすとの方針にもかかわらず、ETHの短期的なブレイクアウトに対する懐疑的な見方が強まっている。
火曜日朝までに、Polymarketのトレーダーは、ETHが5月31日までに2,200ドルのレジスタンスを回復する可能性よりも、2,000ドル方向へ下落する可能性の方を高く織り込んだ。
2,300ドル超えを対象とする契約は、執筆時点で約8セントで取引されており、ETHが週末までに同水準を上回る確率はわずか7%と示唆されている。同契約の取引高は約9,953ドルだった。
一方、ETHが2,200ドルを回復することを対象とする契約は約32セントで取引されており、このレジスタンスゾーンを上抜ける確率は30%と示唆されている。2,200ドル市場の取引高は約1万2743ドルに達した。

対照的に、ETHが2,000ドルを下回ることを織り込む市場は約38セントで取引されており、下落継続の確率は36%と示唆されている。弱気契約の取引高は約2,591ドルと比較的低い水準にとどまったものの、示唆される確率は2,200ドル方向への上昇期待を依然として上回った。
こうしたポジショニングは、機関投資家による現物需要の弱さとも一致している。Farside Investorsのデータによると、米国上場のETH ETFは5月11日から5月22日まで10日連続で資金流出を記録し、この期間に約4億7100万ドルが流出した。



