スイスを拠点とするフィンテック企業Taurus(トーラス)は5月6日、キプロス証券取引委員会(CySEC)から、EUの金融商品規制であるMiFID II(ミフィッド・ツー)に基づく投資会社ライセンスを取得したと発表した。
Taurusは2018年設立。暗号資産(仮想通貨)やRWA(現実資産)、ステーブルコイン、デジタル通貨などを対象に、発行、保管、取引を支える機関投資家向けインフラを提供している。
MiFID IIは、EU域内で株式や債券、ファンド持分などの金融商品に関する投資サービスを提供するための規制枠組みだ。今回のライセンス取得により、同社はトークン化された債券や株式、ファンド持分などの金融商品に関する投資サービスを、EU加盟27カ国に展開できるようになる。
欧州では、MiCA(EU暗号資産市場規則)の移行期間が2026年7月1日に終了する予定だ。これ以降、必要なライセンスを持たない暗号資産サービス提供事業者は、EU域内での事業継続が難しくなる。
リリースによると、同社は一般個人向けの暗号資産取引所ではなく、機関投資家向けにデジタル資産インフラを提供する企業として、EU全域で提供可能なMiFIDライセンスを取得した初の事例になるという。
Taurusは2021年に、スイス金融市場監督機構(FINMA)から証券会社ライセンスを取得している。今回のMiFID IIライセンス取得により、同社はスイスとEUの双方で、デジタル資産のカストディやトークン化技術に加え、金融商品向け投資サービスを提供する体制を強化したことになる。
|文:平木昌宏
|画像:Taurusのホームページより(キャプチャ)



