Coinbase Institutional(コインベース・インスティテューショナル)は4月28日、2026年第2四半期の暗号資産(仮想通貨)市場見通しを「中立」とするレポート「Charting Crypto: Q2 2026」を公表した。Glassnodesとの共同調査で、91人のグローバル投資家を対象にしたサーベイ結果も含まれている。
中立とする判断の主な理由は、中東での紛争をはじめとする地政学的不確実性が持続しており、短期的なポジションを確信を持って取ることが極めて困難な環境にあるためだとしている。国際通貨基金(IMF)が2026年の世界GDP成長率見通しを3.4%から3.1%に引き下げたほか、Oxford Economics(オックスフォード・エコノミクス)は深刻な原油供給混乱が起きた場合に成長率が1.4%まで低下する可能性を警告しており、マクロ環境の悪化がリスク資産全体の重荷となっている。
一方で明るい材料もある。調査対象の機関投資家の75%、非機関投資家の61%がビットコインを「割安」と評価しており、2025年12月時点からほぼ変わらない水準だ。オンチェーン指標ではMVRV比率が蓄積ゾーンに入り、短期の投機的なビットコイン(BTC)供給量はQ1に37%減少するなど、長期保有者の買い増し傾向が確認された。
Coinbaseは、マクロ環境が好転しつつある兆候も見られ、Q2中に多くの暗号資産が底打ちし回復に向かう可能性があるとも指摘した。ただしこの改善はイランをめぐる情勢次第であり、当面はビットコインなど流動性の高い資産に絞った中立的な配分が推奨されるとしている。
|文・編集:井上俊彦
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