SBI証券、大和証券、SBI新生銀行、BOOSTRY、大阪デジタルエクスチェンジ、ディーカレットDCPは24日、トークン化預金「DCJPY」を使ったセキュリティ・トークン(ST)の即時決済(DVP決済)に関する実証を完了したと発表した。
DVP決済は、証券の引き渡しと代金の支払いを連動させる決済方式。
どちらか一方だけが先に実行されることを防ぎ、証券取引における決済リスクを抑える仕組みだ。
今回の実証は、STの二次流通市場で使う新たな決済スキームの構築を目的としたもの。
リリースによると、STとデジタル通貨を実際に発行したうえでDVP決済を検証した国内初の事例となる。
実発行したSTとDCJPYで二次流通取引を検証

国内のST市場では、2020年の国内初のデジタル債発行以降、商品の多様化や取扱金融機関の拡大が進んできた。
ただ、ST自体はブロックチェーン上で移転できる一方、代金の支払いは銀行振込で行われるケースが多く、証券の受け渡しと資金決済のタイミングにずれが生じることが課題となっていた。
今回の実証では、BOOSTRYが開発を主導するST発行・管理基盤「ibet for Fin」と、ディーカレットDCPが提供するDCJPYネットワークを連携させた。
資金決済には、SBI新生銀行の預金と紐づくトークン化預金DCJPYを用いた。
2026年3月に行われた実証で各社は、デジタル通貨を活用したSTのDVP決済について、実現可能性を確認するとともに、商用化に向けた実務上の検討事項を把握できたとしている。
商用化に向けては、ibet for FinとDCJPYネットワーク間のデータ連携、決済情報の照合、指図処理のさらなる自動化などが課題となる。
今後は、まず限られた参加者による小規模な運用開始を見据え、証券会社間のDVP取引や資金清算業務を効率化する運用モデルの具体化を進める。
中長期的には、参加主体の拡大や既存市場インフラとの接続、標準化に向けた条件整備を進め、より汎用性の高い決済基盤の実装を目指す。
|文:平木昌宏
|画像:リリースより


