国産BCG苦境続く、『元素騎士』サービス終了へ──「毎月800万円の赤字」

ブロックチェーンゲーム「元素騎士オンライン」のサービスを2026年4月30日をもって終了すると、運営元のMetapが26日、発表した。

同タイトルは、累計800万以上のダウンロード数を記録したMMO(多人数オンライン同時プレイ)RPG「エレメンタルナイツオンライン」をベースにしたNFTゲーム。

<「元素騎士オンライン」ホワイトペーパーより>

メタバースを構成するユーティリティトークンの「MV」と、ゲーム内経済の基軸通貨である「ROND」という2種類の独自トークンを採用し、プレイヤーがゲーム内で獲得した装備アイテムや土地を暗号資産で取引できる経済圏を構築、国内外で事業を展開してきた。

サービス終了の要因は財務状況の悪化だ。

発表によると、インフラ費や労務費を含む月間固定コストが約1000万円発生しているのに対し、アプリ内課金や手数料などの月間収益は約200万円にとどまり、恒常的な赤字状態が続いていたという。

終了に向けた移行手続きとして、本日、各種決済によるアプリ内課金とNFTの公式販売が停止された。

続いて4月30日にはゲームサーバが停止し、マーケットプレイスやLAND Viewerなどの関連システムも公開を終了する予定。

オンチェーン上のNFTおよびトークンはサービス終了後もブロックチェーン上に残るが、ゲーム内でのユーティリティは失われる。専用の「MVウォレット」も4月30日で利用停止となるため、運営は期日までに外部のウォレットアドレスへ資産を移動させるよう利用者に呼びかけている。

現行体制でのゲーム提供は終了するものの、運営チームは運営権の第三者譲渡や他社への事業移管を通じた新体制の構築を継続して模索しているという。

国産ブロックチェーンゲーム市場は厳しい事業環境が続いている。

昨年は、ブロックチェーンゲーム開発のdouble jump.tokyoが開発事業からの事実上の撤退を表明したほか、「TOKYO BEAST」「CryptoSpells」「コインムスメ」や、リリース前の「CODE OF JOKER EVOLUTIONS」など、多数のタイトルで終了や開発中止が相次いだ。

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独自トークンの運用コスト増や法規制の厳格化などが背景にあるとされ、2026年に入っても本件のようなサービス終了の判断が続くなど、業界全体で苦しい状況が長期化している。

|文:栃山直樹
|画像:「元素騎士オンライン」ウェブサイトから