暗号資産(仮想通貨)運用会社Bitwise(ビットワイズ)の最高投資責任者(CIO)、Matt Hougan(マット・ホーガン)氏は2月24日付のブログ記事で、暗号資産市場に対する投資家の認識と現実との間に大きな乖離が生じているとの見解を示した。
ホーガン氏は、現在のウォール街の状況を「どこを見ても、金融がオンチェーン化していると叫んでいる。ほんの一部ではなく、すべてがオンチェーン化している」と表現した。そして、金融システム全体がブロックチェーン技術へと移行しつつあることが、もはや業界の共通認識となっていると述べている。
彼はその例として、BlackRock(ブラックロック)のLarry Fink(ラリー・フィンク)CEOが昨年10月に「あらゆる資産のトークン化の始まっている」と宣言したことを挙げ、ETF(上場投資信託)は30兆ドル、株式は110兆ドル、債券は145兆ドルの市場規模だが、対して現在のトークン市場は200億ドルであり、フィンク氏の言うように「すべての株式、すべての債券がトークン化される」なら、市場は1万倍に成長してもなお、まだ成長の余地があると述べました。
しかしその一方で、「従来の投資家は、その叫びを聞き取れていない」と指摘する。その背景には、投資家が過去のイメージに固執する「アンカリング・バイアス」があり、多くの市場参加者がいまだに2010年代初頭の暗号資産に対する認識に縛られているのだと分析している。
さらにホーガン氏は、「最大のアルファ獲得の機会は、コンセンサスが陳腐化し、現実が変化を遂げているにもかかわらず、投資家が依然として古い物語に固執している時に訪れる。まさにそれが、今日の暗号通貨の現状だ」と述べている。現在の暗号資産市場は、構造的な変化が進む一方で依然として過小評価されており、大きな投資機会が存在している可能性があるとの認識をホーガン氏は示している。
|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock