SBI証券と大和証券、海外から日本のSTに投資できる仕組みを構築へ──2027年にも開始=日経

SBI証券と大和証券が、海外投資家が日本のセキュリティ・トークン(ST)に投資できる仕組みを構築すると、日本経済新聞が7月7日に報じた。

早ければ2027年の取引開始を検討しているという。

報道によると、両社はST基盤を手がけるBOOSTRY(ブーストリー)と連携し、シンガポールとの直接取引を想定した基盤を実証した。

日本で流通するSTは、これまで基本的に国内居住者への販売が中心だった。

今回の仕組みでは、世界中から接続できるパブリックチェーンを利用し、日本とシンガポールの間でSTを直接取引する。

パブリックチェーンを使った取引について、法令や税制上の論点を整理し、シンガポールとの取引が可能な仕組みを構築したという。

日経によると、日本証券業協会(JSDA)などの了承を得ており、実用化に向けた段階に入る。今後は、シンガポール以外の国とも取引できるか検証するという。

海外投資家は、SBIホールディングスや大和証券グループ本社のシンガポールの出資先に口座を開設することで、日本のSTに投資できるようになる。

購入代金の決済には、米Circle(サークル)社が発行するドル建てステーブルコイン「USDC」の利用を検討するという。

STとステーブルコインを組み合わせることで、国境をまたぐ証券取引の決済時間やコストを抑える狙いがある。将来的には、円建てステーブルコインの利用も想定するという。

サークルを巡っては6月25日、野村ホールディングスがUSDCを活用した日本企業向けの外貨即時決済サービスを、2027年にも開始すると日本経済新聞が報じていた。

関連記事:Circle、野村とUSDC活用の外貨即時決済へ──日本企業向けに2027年にも開始か=日経

また、BOOSTRYは6月、HashPort(ハッシュポート)と、ST購入者向けの優待トークンをアンホステッドウォレットで受け取り、管理・利用できる仕組みの検討を開始した。

両社は中期的に、ST取引のステーブルコイン決済や配当、残高・取引管理へのウォレット活用も検討している。

関連記事:HashPortとBOOSTRY、セキュリティ・トークン向け優待トークンで共同検討を開始

今回のSBI証券と大和証券の取り組みでは、社債や不動産に加え、アニメなどのコンテンツや酒に関連する案件も投資対象として想定する。

これらの資産や事業を投資しやすい形で証券化し、日本での収益機会を求める海外投資家から資金を呼び込むとしている。

SBIホールディングスは、アニメをはじめとするコンテンツやメディア事業への参入を進めており、メディア企業や知的財産などに投資する1000億円規模のコンテンツファンドの組成も進めている。

関連記事:SBI、メディア新会社「SBIネオメディアホールディングス」設立──第4のメガバンク構想と連動、1000億のコンテンツファンドも

将来的には、SBI証券や大和証券に口座を持つ国内顧客が、シンガポールで発行されたSTに投資できる仕組みも検討するという。

|文:平木 昌宏
|画像:Shutterstock

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