ポイント
・続伸、6.7万ドルまで上昇
・イラン和平合意でリスクオン 、電子署名報道で6.6万突破
・SpaceX株続伸もやや不安要素も
・本日は日銀総裁会見、ブラックロックのBITAローンチ
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は続伸となった。

朝方、6.5万ドル(約1040万円)を上抜けると、一時6.7万ドル(約1070万円)台まで上値を伸ばした。
BTCは7万ドル近辺で平行チャネルを下抜けた後、イラン情勢や利上げ観測もあって一時6万ドルを割り込んだ。その後、イスラエルとイランが攻撃停止を宣言したことでBTCは持ち直したが、3月末の安値6.5万ドルを前に上値を重くしていた。
米ヘリ撃墜をきっかけに米軍がイランの軍事施設の空爆を開始し、停戦継続が危ぶまれる中、BTCは一時6.1万ドルを割り込んだ。しかし和平交渉の進展を理由に3日目の空爆が中止されるとBTCは反発した。大統領が「核合意が承認され、数日内に署名する」と語ったことや、上場初日のSpaceX株が募集価格135ドルを3割上回る176ドルで推移したことも追い風となり、BTCは6.4万ドル台まで回復した。
週末にイスラエルがベイルート空爆を再開したことで一時弱含んだが、パキスタン首相が「和平覚書が合意され、19日(金)に署名される」と発信し、トランプ大統領やイラン当局も合意を伝えると、BTCは6.5万ドルを突破した。
ただし、合意したと言いながら調印まではまだ時間があり、漏れ伝わる合意内容(即時停戦、領土保全、米封鎖即時解除、30日以内のホルムズ海峡安全航行、60日間の核協議、段階的な資産凍結解除など)についても、開放時期や復興支援を巡る両陣営の説明に食い違いが見られるなど、市場は半信半疑の状況だった。
海外時間に入り、イラン国営放送が「合意後60日間はホルムズ海峡の無料通行を認める」と報じ、続いてバンス副大統領が「合意文書はすでに電子署名されている」と発言すると、BTCは6.6万ドルを突破した。さらにSpaceX株が続伸し、米株も値を上げて始まるとBTCは6.7万ドル台に達したが、引けにかけてSpaceX株がさらに上昇した影響で、やや上値を重くしている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は引き続き底堅い展開を予想する。
昨日は急転直下の和平合意により、BTCはレジスタンスだった6.5万ドルを明確にクリアした。昨日Xで「6.5万ドルから7.1万ドルの間は、ほぼ1日で下げた真空地帯」と指摘し、「この地合いと需給なら結構戻せそう」と申し上げたが、まずは6.7万ドルまで上値を伸ばした格好だ。
材料面では、和平合意といってもまだ正式調印しておらず、不確定要素が残っている。昨日は海峡開放の時期や凍結資金の解除時期、復興資金を巡る食い違いを指摘する報道が目立ち、市場も半信半疑の様子だった。原油価格は80ドル近辺に低下したが、戦争開始前の60ドルと比べればまだ割高水準にある。
そうした中、バンス副大統領がABCで電子署名済みと発言したことで、「今回は従来の緊張と緩和の繰り返しとは異なる」という認識が強まった。趣旨は少し異なるが、強硬派のIRGC(イラン革命防衛隊)も資金獲得に満足しているとの報道もあり、和平リスクが低下した印象だ。ただし、リスク資産にとって最も重要なのは原油価格の下落であり、実際に調印され、ホルムズ海峡をタンカーが往来するまでは安心できない。
リスク資産との関係では、本日の日銀金融政策決定会合が注目される。利上げは既定路線だが、一昨年7月末の利上げ後の総裁会見でのタカ派発言が急速な円高とリスク資産のクラッシュを招いたことが警戒されている。ただし、今回代打で会見する内田副総裁は当時、金融市場が混乱している間は利上げしないと火消しをした人物であり、為替市場も当時より円安基調が強い。会見を無事に通過すれば、市場の安堵感が広がりそうだ。
また、SpaceX株にも注目が集まっている。同社株は「比較的落ち着いた取引になるのが理想的」と申し上げたが、昨日は2割超の上昇となり、募集価格135ドルの4割強高の192ドルで引けている。このペースでのブーム的な上昇が続くと、募集に漏れた資金が他市場に還流するというシナリオも崩れかねない。
需要面では、ブラックロックのカバードコール付きETF「BITA」が今晩ローンチされる点が注目されている。また、コインベースCEOなど相場の底入れを指摘する声も増え始めた。BTCの下げ止まりが鮮明になったことで、一旦は資金の還流フェーズに入ったと考える。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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