米共和党のCynthia Lummis(シンシア・ルミス)上院議員は5月30日、自身のXで「アメリカがデジタル資産規制のグローバル基準を確立しなければ、誰かがそうするだろう。中国は待っていない」と投稿し、暗号資産(仮想通貨)市場構造法「クラリティ法案(Digital Asset Market Clarity Act:CLARITY Act)」の成立を強く促した。別の投稿では、今の議会で成立を逃せば「次の機会はおそらく2030年になる」と警告している。
発言の意図は、中国との競争関係を踏まえ、立法の遅れがアメリカの優位喪失に直結するとの危機感を議会に訴える点にある。ルミス氏は、ドル基軸の金融システムに続く「次の金融時代」のルールをアメリカ自身が築くべきだと主張している。
クラリティ法案は5月、上院銀行委員会を賛成15・反対9で通過したが、上院農業委員会案との統合作業が残っている。本会議では議事妨害(フィリバスター)回避に必要な60票確保が課題で、少なくとも民主党7名の賛成が不可欠とされる。
成立に向けては、JPMorgan(JPモルガン)のJamie Dimon(ジェイミー・ダイモン)CEOが現行案への反対を表明するなど銀行界の抵抗が強まっているほか、中間選挙を控えた政治日程も逆風となる。投資銀行TD Cowen(TDコーウェン)は8月の夏季休会前の成立を困難と分析している。予測市場Polymarket(ポリマーケット)が算出する2026年中の成立確率は約60%にとどまっている。
|文・編集:井上 俊彦
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