Tetherの米国向けステーブルコイン「USAT」供給量が急拡大──前月比540%増
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アメリカの信託銀行Anchorage Digital Bank(アンカレッジ・デジタル銀行)が5月27日に公表した最新の証明書(Deloitte & Touche LLPが検証)によると、Tether(テザー)のアメリカ向けステーブルコイン「USAT」の流通量は4月30日時点で約1億4085万トークンに達し、3月の約2200万トークンから1カ月で約540%増加した。

USATを裏付ける準備資産も総額1億4117万ドル(約225億8720万円、1ドル=160円換算)に拡大した。内訳は現金1342万ドル(約21億4720万円)と、米国債を担保とするリバースレポ取引1億2775万ドル(約204億4000万円)で、流通量を約32万7000ドル(約5232万円)上回る水準を維持している。

USATはTetherが今年初めにアメリカ市場向けに投入したステーブルコインで、世界最大のステーブルコイン「USDT」(時価総額約1830億ドル、約29兆2800億円)がアメリカの規制枠組みから外れているのに対し、2025年7月成立の「GENIUS法」が求める1対1の準備資産(現金または米国短期債等の高品質流動資産)要件への適合を狙ったプロダクトだ。アメリカ通貨監督庁(OCC)監督下のAnchorageが発行体となることで、連邦規制の枠内での運用を実現している。

TetherのPaolo Ardoino(パオロ・アルドアーノ)CEOは「規制対応のデジタルドル採用が、政策が市場需要に追いつき始めたタイミングで加速している」と指摘した。USAT責任者のBo Hines(ボー・ハインズ)氏も、機関投資家の財務管理や決済フロー、規制対応のドル流動性管理での利用拡大が成長を牽引したと説明した。

もっとも、USATの規模はCircle(サークル)のUSDコイン(USDC)やUSDTには遠く及ばず、アメリカ向けの規制適合ステーブルコインの本格普及に向けた試金石となる。

|文・編集:井上 俊彦
|画像:Shutterstock

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