● 今週のビットコインは、ホルムズ海峡を巡る緊張によって上値が重くなる局面はありながらも、中東紛争の解決や米企業決算への期待が根強く、総じて堅調に推移した。
● 来週のビットコインは、米イラン協議を巡る楽観ムードが下支えとなる一方、4月の米消費者物価指数(CPI)や日本株の利益確定売り次第で上値の重い展開も想定される。直近の価格レンジとして、上値はBTC=85,000ドル(約1,326万円)、下値はBTC=75,000ドル(約1,170万円)を意識する。
今週(5月1日~5月7日)の相場動向
相場回顧 BTC(ビットコイン):停戦期待とAI決算を追い風に堅調推移
ビットコインは、ホルムズ海峡を巡る緊張によって上値が重くなる局面はありながらも、中東紛争の解決や米企業決算への期待が根強く、総じて堅調に推移した。
週前半は中東リスクが再び意識された。ホルムズ海峡では韓国船舶を含む商船で爆発や火災が伝わり、UAE周辺でも緊張が高まる中、決算期待に支えられていた米国株もいったん上値の重い動きとなった。こうした中、ビットコインもBTC=78,000ドル(約1,216万円)台を中心に神経質な推移となった。
しかし、その後は流れが変わった。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]がデータセンター売上高57%増の好決算を示し、AI半導体関連株が上昇。加えて、米国とイランが戦争終結に向けた合意に近づいているとの報道を受けて原油価格が急落。これらの動きにより、S&P500とナスダック総合指数がそろって史上最高値を更新する中、ビットコインも株高に歩調を合わせる形で買われ、BTC=82,000ドル(約1,279万円)付近まで値を伸ばした。
来週(5月8日~5月14日)の相場予想
BTC(ビットコイン)は米イラン合意期待で上昇継続も、米CPIと日本株調整に注意か
来週のビットコインは、米イラン協議を巡る楽観ムードが下支えとなる一方、4月の米消費者物価指数(CPI)や日本株の利益確定売り次第で上値の重い展開も想定される。
報道の通り、米国とイランが戦争終結に向けて合意し、ホルムズ海峡の正常化への道筋が確認されれば、原油価格の落ち着きとともにリスクオンが継続し、ビットコインにも買いが波及しやすいだろう。一方、協議が再び難航すれば、期待先行で買われてきた反動から失望売りが強まる恐れがある。特に、核開発やホルムズ海峡の権益、制裁解除などの争点はなお残っている。
次に注目されるのが、4月の米CPIである。原油高の影響がコア指数にも波及するようであれば、インフレ懸念の再燃を通じて利下げ観測が後退し、リスク資産全般に売りが広がる展開が想定される。反対に、CPIが市場予想の範囲内にとどまれば、戦争終結期待と相まって楽観ムードは維持されるだろう。
また、来週は日本の決算シーズンが本格化する。特に国内AI・半導体関連の代表格として、ソフトバンクグループ(9984)の決算前後の値動きには注意したい。足元で日本株が急上昇しているだけに、同社の決算が堅調でも、材料出尽くし感から利益確定売りが先行し、ビットコインにも短期的な売り圧力が及ぶ可能性がある。
その他、米CLARITY法案は7月4日までの成立を目指すと報じられており、審議が具体的に前進するかどうかが焦点だ。さらに、米戦略的ビットコイン準備金についても新たな発表が待たれており、具体策が示されれば相場の押し上げ材料となりうる。
直近の価格レンジとして、上値はBTC=85,000ドル(約1,326万円)、下値はBTC=75,000ドル(約1,170万円)を意識する。



