Kalshi、コモディティ予測市場でPythを価格決定基盤に採用──リアルタイムデータ連携を強化

予測市場プラットフォームKalshi(カルシ)は、コモディティ関連の新たな取引セクション「Commodities Hub」において、価格決定のデータソースとしてPyth Networkを採用した。これにより、金や原油、穀物などの主要資源市場を対象としたイベント契約の価格確定に、リアルタイムの市場データが活用されることになる。

今回の統合により、カルシの新サービスでは、金、銀、ブレント原油、天然ガス、銅、トウモロコシ、大豆、小麦といった主要コモディティを対象とした予測市場が展開される。これらの契約の結果判定は、Pythが提供する価格データに基づいて行われる。

また、Pythの次世代データサービス「Pyth Pro」も導入され、カルシのマーケットメーカーに対して直接データアクセスが提供される。これにより、取引参加者はより精緻で即時性の高い価格情報をもとに意思決定を行うことが可能になる。

近年、予測市場は注目を集めており、取引対象となるイベントや市場規模は急速に拡大している。こうした成長に伴い、価格決定に求められる要件も高度化しており、常時稼働する高品質なデータインフラが不可欠となっている。

Pyth Networkに関わるDouro LabsのCEO、Mike Cahill(マイク・ケイヒル)氏は、「コモディティ市場は地政学的な動向により24時間影響を受けている」と指摘し、「従来の取引所が閉じている時間帯でも継続的に価格を把握できる仕組みが必要だ」と述べた。その上で、カルシのCommodities Hubは、こうしたニーズに応える製品であり、Pythがそのデータ基盤として機能することに意義があると強調した。

一方、カルシの John Wang(ジョン・ワン)氏は、「流動性の高いコモディティ市場を扱う上で、高速かつ機関投資家レベルのデータは不可欠だ」と述べ、Pythの価格フィードが詳細で扱いやすい点を評価した。さらに、個人投資家と機関投資家の双方に市場アクセスを拡大するというカルシの方針とも一致しているとした。

従来のコモディティ市場は、取引所の営業時間に依存して価格が決定されるため、夜間や週末には価格更新が行われないという構造的な制約があった。一方、予測市場は24時間365日稼働するため、こうした時間的ギャップが課題となっていた。

Pythはこの課題に対し、実際に資産を取引している企業から直接価格データを収集・統合する仕組みを採用している。これにより、グローバルな市場動向をリアルタイムで反映した価格提供が可能となり、予測市場の継続的な価格決定に適したインフラを実現している。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

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