日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行・運営するJPYCは20日、シリーズBラウンドのセカンドクローズにおいて、28億円の追加資金調達を完了する予定であると発表した。2月に公表したシリーズBラウンドのファーストクローズと合わせた累計調達額は、現時点で約46億円となる見込みだ。
本ラウンドには、NCBベンチャーキャピタル、テクミラホールディングス、メタプラネット、キャナルベンチャーズ、SUMISEI INNOVATION FUND、i-nest capital、NTVP、北洋銀行、横浜キャピタルなどが参画している。なお、メタプラネットは今年3月にJPYCに対し、最大4億円を投資する方針を明らかにしていた。
今回の調達資金は、主に「システムおよびアプリケーションの開発」「事業開発に必要な人材の採用」「ステーブルコインの発行・償還、取引、決済および管理並びにその支援に関する事業」「新たな成長機会への戦略的投資」の4領域に重点投資される計画である。

こうした基盤強化の背景には、JPYCの流通規模の拡大がある。リリースによるとJPYCの累計発行額は2026年4月15日時点で21億円を突破し、直近3カ月で約2.6倍のペースで成長を続けている。発行残高(時価総額)に対する取引量も大きく、日次の資産回転率は流通額の100%を超える水準にあるという。

直接アカウント開設数は1万7000件である一方、JPYCを保有したことがあるウォレットアドレス数は13万7000件を超えており、アカウント開設をしていないユーザー間でも流通が広がっている。
対応チェーンは現在、Avalanche、Ethereum、Polygonの3つで、KaiaおよびArcの追加も検討中としている。JPYCは、特性の異なる複数のデジタル経済圏をつなぐ共通通貨としての地位確立を掲げる。
実社会における活用シーンも広がっている。巨大プラットフォーム・金融機関との連携では、ソニー銀行とのMOU締結や、LINE NEXTのWeb3ウォレット「Unifi」での採用決定を挙げた。
また、国家レベルの制度変更を見据えた取り組みとして、日本免税と共同で次世代免税還付モデルの構築を進めている。Hashport Walletを活用した決済導入の拡大に加え、ECサイトでの決済も実現している。国外では、エルサルバドルの実店舗でクロスボーダー決済が確認されるなど、為替や国境の壁を越えた価値移転手段としての活用も広がっている。
さらに、AI領域での活用も打ち出した。4月開催のAI・人工知能 EXPOでは、日本円ステーブルコインによるAI決済の実演デモを公開したといい、同社はAIエージェント同士が自律的に価値を交換する時代の決済インフラとしてJPYCを位置付ける。
JPYCの岡部典孝代表取締役は、シリーズBラウンドを通じた支援を力に、日本を代表する日本円ステーブルコインとして、AI時代における新たな金融インフラの構築と次世代の経済圏創出に引き続き挑戦するとコメントしている。
|文:平木昌宏
|画像:リリースより
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