・Anthropicは、9000億ドルを超える評価額で、少なくとも300億ドルの資金調達を目指していると報じられている。
・Solana上のAnthropic関連合成トークンは、同社が無許可の株式関連の譲渡やSPV構造を無効とみなすと警告したことを受け、45%急落した。
・AI分野の成長モメンタムが加速するなか、予測市場では、Anthropicの評価額が将来的にビットコインの時価総額を上回るとの見方が強まった。
Anthropicの9000億ドル超評価での資金調達構想──Solana上のPreStocks急落と交錯
ブルームバーグが5月12日火曜日に報じたところによると、人工知能企業のAnthropicは、プリマネー評価額で9000億ドルを超える水準を前提に、少なくとも300億ドルの新規資金調達に向けて動いている。
今回の資金調達ラウンドが実現すれば、Anthropicにとって過去最大規模の資金調達となる。同社は、Claudeチャットボットのエコシステムに関連する生成AIサービスへの世界的な需要急増に対応するため、計算インフラの拡張を急いでいる。
交渉はなお継続中で、最終的なタームシートにはまだ署名されていないと報じられている。ただ、評価額をめぐる協議だけでも、有力な非上場AI企業へのエクスポージャーを提供しようとする暗号資産関連の合成株式市場のセンチメントを大きく変えた。
このニュースは、Solana上のPreStocksプラットフォームで展開されていたトークン化Anthropic市場が、同日に大きな変動に見舞われた後に伝わった。

正式な株式保有ではなく、Anthropicへの経済的エクスポージャーを提供するとして売り出されていた「$ANTHROPIC」トークンは、Anthropicが自社株に関連する無許可のセカンダリー市場での譲渡に警告を発した後、日中に最大45%急落した。
Anthropicが更新した規約では、取締役会の明示的な承認を受けていない同社株式の売却、譲渡、SPV経由のエクスポージャー、先渡契約、トークン化された権利・持分は、いずれも無効とみなされ、同社の帳簿・記録上でも認められないとされた。
「当社取締役会の承認を受けていないAnthropic株式、またはAnthropic株式に関するいかなる権利・持分の売却・譲渡も無効であり、当社の帳簿および記録上では認められない」─Anthropicサポートページ、2026年5月11日
この声明を受け、非上場企業への投機的なトークン化エクスポージャーを扱う合成プレ新規株式公開(IPO)市場では、すぐに動揺が広がった。
Anthropicのインプライド評価額は一時1兆5000億ドルまで上昇し、直近で報じられた9000億ドル規模の資金調達協議を大きく上回っていた。しかしその後、トレーダーが流動性環境の安定化を図るなか、同トークンの価格は1300〜1400ドル近辺の高値から700〜800ドル台へ急落したとされる。
関連する複数の合成プレIPO資産も同日に下落した。トレーダーが、トークン化されたセカンダリー市場をめぐる取引相手に対するエクスポージャーや流動性リスクを改めて見直したためだ。
こうしたプラットフォームの多くは、トークンが直接的な株式所有権、議決権、法的に強制可能な株主としての請求権を意味しないことを明示している。それでも、Anthropicが無許可の譲渡構造を明確に否定したことで、こうした市場を支えてきた大きなストーリーへの信頼は大きく揺らいだ。
Anthropicの無許可セカンダリー市場への締め付け──予測市場でのビットコイン超え確率を押し上げ
無許可のトークン化エクスポージャー商品が急落した一方で、予測市場では、Anthropicの強硬な法的姿勢を同社の長期的な機関投資家向け成長軌道にとって強気材料と受け止めた。
トレーダーは、非公式なセカンダリー市場への締め付けを、Anthropic自体への信頼を損なう要因ではなく、企業としての規律やIPOを見据えたガバナンスの成熟を示すものとして見るようになっている。
Polymarketでは、Anthropicの評価額がビットコインを上回るかどうかを問う予測市場の確率が、先週初めて50%を超えた後、火曜日には53%まで上昇した。

この再評価は、ビットコインの時価総額がなお1兆6000億ドル前後にあり、Anthropicが直近で目指していると報じられた9000億ドル前後の資金調達評価額を依然として大きく上回っているなかで起きている。
それでもトレーダーは、Anthropicによる直近のインフラ拡張発表を受け、AI主導の指数関数的な成長ストーリーを価格に織り込む姿勢を強めているようだ。
先週、AnthropicはAkamai Technologiesとの間で18億ドル規模のコンピューティング契約を締結した。この契約は、推論処理能力を拡大し、重要なAIサービスへの需要に対応する体制を支えることを目的としている。
直近の報道によると、AnthropicはClaude AIモデルの急速な世界的普及に支えられ、第1四半期に年率換算売上高ベースで約80倍の成長を記録し、年率換算売上高ランレートは300億ドルを突破した。



