予測市場は「群衆の知恵」ではなく「少数の情報通の知恵」を反映している:研究論文

ロンドン・ビジネス・スクールとイェール大学の研究チームが、予測市場の精度の源泉に関する通説を覆す論文を発表した。予測市場プラットフォームが事象を正確に予測できる能力は、多くの参加者の知恵を集約する「群衆の知恵(Wisdom of Crowds)」ではなく、全アカウントのわずか約3%に過ぎない少数の熟練トレーダーによって支えられているという。

研究チームは、最大手予測市場Polymarket(ポリマーケット)における2023年から2025年までの172万アカウントの全取引データを分析した。各アカウントの取引方向を1万回ランダム化するシミュレーションを行い、実際の損益が偶然で説明できるかを統計的に検証することで、真にスキルを持つトレーダーを特定した。

その結果、著者らは参加者をSkilled Winners(3.14%)、Lucky Winners(29%)、Unlucky Losers(61.4%)、Unskilled Losers(6.4%)、Market Makers(0.1%)の5グループに分類し、Skilled Winnersはわずか3.14%だが、価格発見の大部分を担い、将来の価格変動や最終結果を予測する能力を持つことが判明した。一方、Lucky Winnersの60%は次の契約で損失に転じる。つまり、大多数のトレーダーは取引高の大半を生み出すものの、価格の正確性には寄与していない。論文は「大多数は正確性を生み出すのではなく、正確性に資金を提供している。彼らの損失は少数の情報通の利益に流れている」と述べている。

また、予測市場におけるインサイダー取引の問題にも踏み込んでいる。研究では、2026年1月の米軍によるNicolás Maduro(ニコラス・マドゥロ)元ベネズエラ大統領の拘束作戦を事例に、事前に大きなポジションを取った3つの不審なアカウントが合計63万ドル以上の利益を得たケースを分析した。その結果、インサイダーは個別のイベントでは大きな価格影響力を持つが、市場全体の価格発見を体系的に支えているわけではないと結論づけた。

予測市場は急成長を続け、月間取引高は150億ドル(約2兆4000億円、1ドル=160円換算)を超える規模に達した。この論文はその精度と信頼性が少数の熟練トレーダーに依存していると指摘している。

|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock

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