LN Trends 2026年4月(vol.17)

暗号資産(仮想通貨)取引所bitbankを運営するビットバンクが公開した「LN Trends」最新号を転載してお届けします(LN:Lightning Network)。

LN市場の概況

参照:AMBOSS

2026年4月20日時点では、公開ノード数は約15,016であり、2月末(約15,008)と比べるとわずかに増加している。そのため、ネットワークへの参加数はおおむね横ばいに近いといえる。

一方、キャパシティは約4,916 BTCで、2月末(約4,944 BTC)より約28 BTC減少している(おおむね0.6%減)。このことから、「預けられている流動性の総量」には引き続きじり貧の圧力がかかっている。

チャネル数は約45,500で、2月末(約45,317)より約183本増加しており(約0.4%増)、接続本数はやや持ち直しつつある。

つまり、ノード数およびチャネル数は小幅に積み増しの方向にある一方で、キャパシティのみが減少している。そのため、大口チャネルの閉鎖や、運用者による資金配分の見直しが続いている可能性がある。

日付ノード数キャパシティ数(BTC)チャネル数
4/2015,0164,91645,500
2/2815,0084,94445,317
01/3114,9235,38745,447
12/3114,9245,79846,061
11/3015,1045,42846,775
10/3115,0424,16546,398
09/3014,8473,98546,034
08/1514,4763,82745,555
07/1513,9783,83945,295

用語説明

ノードとは
ネットワークに接続しているライトニングノードソフトウェアの数を指しています。決済の中継や決済チャネルの開設・維持を行う、ネットワークの基本単位です。ネットワークの広がりと分散度合いを示す指標です。

キャパシティとは
ライトニングネットワーク全体で送金に利用できるビットコインの総量を指しています。資金の厚み・流動性・経済的規模を示す指標です。

チャネルとは
2つのノード間で開設される、オフチェーン上の決済通路の数を指しています。このチャネルを通じて、ビットコインを即時かつ低コストで送受信できます。接続性・経路の多様性・ネットワーク密度を示す指標です。


Block/Square、米国対象加盟店のビットコイン受け取りをオプトアウト方式へ

概要:Block傘下のSquareは、米国の対象加盟店向けに、これまで加盟店自身が「ビットコイン受け取り」を有効化するオプトイン方式ではなく、オプトアウト方式へ変更すると発表しました。

この新機能は追加設定を必要とせず、決済時には取引金額が即座に米ドルへ換算されます。また、2026年まで手数料無料の特典も含まれています。

これにより、加盟店はビットコインの価格変動リスクや、保管・会計処理の負担を負う必要がありません。

説明:この変更のポイントは、加盟店が個別に導入判断をしなくても、ビットコイン決済が加盟店網全体に一気に広がり得る点にあります。個別導入の積み上げではなく、決済ネットワーク側の仕様変更によって普及を進める構造です。

これにより、既存の決済システムに直接統合され、現実世界における暗号資産の決済基盤が大幅に拡大することが期待されます。これは、クレジットカードのネットワークが加盟店網に組み込まれていった構造に近く、「知らないうちに対応している加盟店が増える」という普及のあり方を活用した動きとも読めます。

従来、加盟店がビットコイン決済を敬遠する主な理由は、価格変動リスクと保管・会計処理の煩雑さにありました。決済と同時に米ドルへ換算する設計は、これら二つの懸念をそのまま解消します。加盟店にとっては「新しい支払い方法が一つ増えた」程度の体験にとどまり、導入に対する心理的ハードルは大きく下がります。

2026年まで無料、以降は1%という手数料モデルは、クレジットカードの2〜3%台と比べても依然として低水準です。まず無料で利用習慣を定着させ、その後の有料移行後も「なお安いので残す」と判断させる、典型的なプラットフォーム戦略といえます。

Second、Ark実装ウォレット「Bark」とLN連携を報じる

概要:ビットコイン開発ラボSecondは、Arkプロトコルを実装したウォレット「Bark」を発表しました。元Blockstreamの開発者が参加している点も注目されています。

Arkは、ライトニングネットワークとは異なるアプローチを採るビットコインのセカンドレイヤー・プロトコルであり、「Bark」はArk残高からライトニングのインボイスを直接支払える「Ark-to-Lightning」機能を備えています。

これにより、利用者はチャネル開設や流動性管理を意識することなく、ライトニング決済を利用できます。

説明:ライトニングネットワークを使いたいユーザーが最初につまずくのは、「チャネルを開くための資金の準備」と「常時オンラインに近い運用」です。Barkは、まずArkで残高を受け取り、支払いが必要なときだけLNに出す、という二段構えでこの問題を回避します。ユーザーにとっては「受け取りはシンプルに、支払いはライトニングネットワークで広く」が一つのアプリで完結する形です。

Ark方式には、ラウンドと呼ばれる定期的な処理への参加や、協調サーバへの依存というトレードオフがあります。一方でライトニングネットワークは、チャネル管理の複雑さと引き換えに高い分散性を持ちます。両者は競合ではなく、それぞれの弱点を補い合う組み合わせとして開発者コミュニティでは語られています。

国内でビットコイン決済を導入する場合、ライトニングネットワーク単体では「誰が流動性を用意するか」が課題になります。ArkのようなL2を間に挟むことで、その負担を事業者側がまとめて引き受ける設計が可能になります。「ユーザーには見えないが、裏でライトニングネットワークが動いている」という体験は、国内の決済アプリやフィンテックサービスとの相性を検討する際の出発点になりえます。

Stacked、自保管のビットコイン+LNウォレットを発表(NZ)

概要:ニュージーランドのStacked(旧 Lightning Pay)は、セルフカストディ型のライトニングネットワーク対応のビットコインウォレットを発表しました。

報道では、同ウォレットはBreezおよびSparkのSDKをバックエンドに採用しており、公共料金や家賃などの支払いにビットコインを用いつつ、受取側にはニュージーランドのOpen Bankingを通じて法定通貨で決済する仕組みを備えているとのことです。

説明:Stackedの事例は、ライトニングネットワーク対応ウォレットが「自前でインフラを抱える」形だけでなく、SDKを組み込んでアプリとして提供される方向にも広がっていることを示唆しています。実際、同社はBreezおよびSparkのSDKをバックエンドに採用しており、利用者にチャネル管理や流動性管理の複雑さを強く意識させずに、セルフカストディ型のウォレット体験を提供しようとしています。

また、「ビットコインで払う一方、受け取り側には法定通貨で着金させる」という設計は、ユーザーと加盟店・請求先の間にある通貨変換をアプリ側で吸収する構造といえます。

「量子コンピュータとLNの脆弱性」をめぐる報道

概要:ライトニングネットワークが量子コンピュータ時代に相対的な弱点を持ち得るのではないか、という論点が取り上げられています。

主張の要点は、ライトニングネットワークのチャネル運用では公開鍵情報の共有を避けにくい点にあります。オンチェーンのビットコインでは、アドレスを使い分けることで公開鍵露出を抑えやすい一方、LNではその前提を置きにくい、というのが問題提起です。

説明:量子コンピュータが既存暗号を実用的に脅かす時期については、なお幅広い見方があり、現時点で直ちにライトニングネットワークが使えなくなると理解するのは適切ではありません。

他方で、NISTはすでに耐量子計算機暗号への移行準備を促しており、量子脆弱な既存公開鍵方式については、2030年ごろから非推奨化、2035年までに不許可化する方向が示されています。

こうした前提に立つと、ライトニングネットワークとオンチェーンの違いは、単なる技術仕様の違いではありません。オンチェーンではアドレスの使い分けによって公開鍵の露出を抑えやすい一方、ライトニングネットワークではチャネル運用上、公開鍵情報の共有を前提とする場面があります。

この違いは、将来の量子耐性への移行にあたって、鍵の露出範囲の管理、バックアップやリカバリーの設計、ユーザー資産の保護方法などに直接影響するため、製品設計上の重要な論点となります。

Lightning Labs CTO、量子攻撃時の資金救済に向けたzk-STARKプロトタイプを公開

概要:Lightning Labs CTOのOlaoluwa Osuntokun氏は、「Post-Quantum BIP-86 Recovery via zk-STARK Proof of BIP-32 Seed Knowledge」という量子対応プロトタイプを、ビットコイン開発者メーリングリストに投稿しました。

これは、Taprootウォレットについて、秘密鍵や復元フレーズそのものを見せずに、「このアドレスは自分のウォレットの正しい元データから作られたものです」と証明する仕組みです。

想定されているのは、将来、量子コンピュータ対策としてTaprootの通常の署名方式が使えなくなった場合でも、正当な保有者が別の方法で資金を動かせるようにすることです。

現時点では実験段階ですが、投稿ではMacBook上でGPUを使った場合、証明の生成に約55秒、約12GBのメモリ、約1.7MBの証明サイズが必要とされています。

説明:この仕組みのポイントは、「秘密そのもの」ではなく「持っている事実」を証明することです。通常、暗号資産は、秘密鍵を持っている人が所有者として扱われます。しかし将来、量子コンピュータによって秘密鍵が破られるリスクが現実化すると、この前提が弱くなります。今回の提案は、秘密鍵や復元フレーズを相手に渡さなくても、「自分がそのウォレットの正当な作成者だ」と示せる道を作ろうとするものです。

重要なのは、「量子が来たら終わり」ではなく、「そのときに救済する方法を準備できるか」という発想が出てきたことです。 今回の提案はまだ本番実装ではありませんが、量子リスクの議論が、単なる脅威の指摘から、具体的な避難経路や復旧手段の検討に進みつつあることを示しています。

なお、報道では、Taprootや旧来のP2PK出力を中心に、量子リスクにさらされ得るビットコインが約690万BTC規模にのぼる可能性も紹介されています。

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