・再建への期待を背景に、ソラナ(SOL)は5%上昇して90ドルの上値抵抗線を試し、時価総額上位10銘柄の暗号資産の中で最も強い値動きとなった。
・2億8500万ドルのハッキング被害を受けたDrift Protocol(ドリフト・プロトコル)に対し、テザー(Tether)が1億5000万ドル規模の救済策を主導している。
・一方でソラナのネットワーク活動は大きく鈍化しており、4月の取引件数はここ数カ月で最低水準となる見通しだ。
テザーが2億8500万ドルのハッキング被害を受けたドリフトの再建を主導
4月17日木曜日、ソラナの価格は5%上昇し、90ドルの上値抵抗線を試した。これにより、ソラナは時価総額上位10銘柄の暗号資産の中で、この日最も強い値動きを示した。背景には、暗号資産最大のステーブルコインUSDTの発行元であるテザーが、ドリフト・プロトコルの1億5000万ドル規模の再建支援に乗り出したことがある。ドリフト・プロトコルは4月1日、ソラナDeFi(分散型金融)史上でも最大級となる2億8500万ドル超のハッキング被害を受けていた。
ソラナ財団やそのほかのエコシステム参加者も、プロトコルへの信頼回復に向け、被害者の損失補填を図るこの取り組みに加わった。
「本日、Driftはテザーおよびそのほかのパートナーとの連携を発表する。総額は最大で約1億5000万ドルにのぼり、USDTを中核に据えた再始動と、ユーザー資産の回復に向けた道筋を支えるものである」─Drift Protocol、2026年4月17日
この計画では、4月1日のハッキング被害を受けたユーザーに対し、再建プールにおける持ち分を示す専用のDriftリカバリー・トークンが付与される。このトークンは、プラットフォームのガバナンストークンであるDRIFTとは切り離して扱われる。
「業界が困難に直面したとき、テザーは動く。私たちはソラナ財団とともに、ユーザー資産の回復とDrift Protocolの安全な再始動を支援するため、最大1億5000万ドルの再建計画を主導している」─4月17日のXでのテザーの投稿
テザーの支援を受け、ドリフト・プロトコルは、より厳格なセキュリティ条件のもとで再始動の準備を進めている。今後の収益は被害ユーザーへの返済に充てられるほか、セキュリティ基盤も全面的に見直される。一般公開の再開に先立ち、OttersecとAsymmetric Researchによる2件の独立監査を完了する必要がある。
今回の判断は、不正流出時に盗難資金の凍結を見送ったサークルに対し、ソラナコミュニティから批判が集まった流れを受けたものでもある。サークルはその理由として、倫理的なジレンマがあったと説明していた。
DeFiの預かり資産は回復も、ソラナのネットワーク活動は低迷
ソラナの反発は、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)がそれぞれ7万5000ドル、2340ドルの主要な上値抵抗線を下回ったまま金曜日を迎えようとしている中で起きた。
DeFiLlamaのデータによると、ソラナの預かり資産(TVL)は、ハッキング後の4月3日に付けた約54億ドルの水準から回復し、60億ドルを上回った。これは、再建計画を歓迎する向きが広がり、DeFiユーザーのセンチメントが改善していることを示している。
ただし、返済スキームの長期的な持続可能性については、依然として懐疑的な見方もある。ソラナDeFi界隈で著名なコメンテーターであるfabiano.solは、ドリフトが1億5000万ドルの再建資金を賄えるだけの売上高を現実的に生み出せるのか疑問を呈した。
「ハッキング前の年換算売上高が700万ドルなら、1億5000万ドルを返済するのに21年以上かかる。いったいこの仕組みはどう成り立つのか」─Fabiano Solana、2026年4月17日
また、今回がドリフトにとって初めてのトラブルではない点を指摘する声もある。同プロトコルは2022年5月にも出金バグにより1450万ドルを失っており、脆弱性が繰り返されているのではないかとの懸念が再燃している。
一方、ドリフト・プロトコルのハッキング以降、ソラナではここ数カ月と比べてネットワーク取引数が減少している。

The Blockによると、4月17日時点でソラナの非投票トランザクション数は13億件に達している。このペースが月末まで続けば、4月の合計は約24億件となる見通しである。これは、2026年第1四半期の各月に記録した30億件、34億件、36億件と比べて大幅な減少となる。

アクティブアドレスも同様の傾向を示している。4月は17日経過時点で累計7670万アドレスにとどまり、年初以降に各月で記録してきた月間1億6000万アドレスの半分にも届いていない。この減少は、ハッキング後にユーザー活動が弱まっていることを示しており、とりわけ地政学要因を背景に取引が活発化していた局面の反動も出ているとみられる。
もっとも、ドリフトがUSDT中心の体制へ移行することで、ソラナネットワーク上の活動が再び活発化する可能性もある。この移行に伴うネットワーク利用の増加が、SOLへの需要を押し上げる要因になる可能性がある。

こうした見方は、すでに市場の織り込みにも反映され始めている可能性がある。Kalshiのトレーダーは、4月中にSOLが95ドルに達する確率を54%と織り込んでおり、金曜日を前に4ポイント上昇している。
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