S&P500、初の公式パーペチュアル契約としてHyperliquidで提供開始

S&P Dow Jones Indices(S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス)は、同社の代表的な株価指数であるS&P 500を、ブロックチェーン上のデリバティブ商品として提供するため、現実資産(RWA)のデリバディブを手がけるTrade[XYZ]にライセンス供与したと発表した。これにより、同指数に連動する初の公式パーペチュアル(無期限)契約が、分散型取引基盤Hyperliquid(ハイパーリキッド)上で開始される。

今回の取り組みは、S&P500という伝統的金融の中核指標を、オンチェーン環境へと拡張する初の試みと位置付けられている。新たな商品により、対象となる非米国の投資家は、従来の証券取引所を介さずに、24時間365日、レバレッジをかけた形で同指数へのエクスポージャーを得ることが可能となる。

パーペチュアル契約は満期が存在しないデリバティブ商品であり、投資家は原資産を保有せずに価格変動へ参加できる。暗号資産(仮想通貨)市場ではすでに広く普及しており、高い流動性と常時取引可能な特性から、取引量の大きい市場を形成してきた。今回のS&P500連動商品は、こうした仕組みを伝統的な株価指数に適用した点が特徴となる。

さらに、この商品はS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが提供する機関投資家向けの高品質な指数データを直接利用している。これにより、従来の市場が閉じている時間帯であっても、信頼性の高い価格指標に基づいた取引が可能になるとされる。

ハイパーリキッドは高速処理に特化した分散型レイヤー1ブロックチェーンであり、低遅延の取引環境を特徴とする。Trade[XYZ]は同ネットワーク上でRWAのデリバティブ市場を展開しており、2025年10月以降の累計取引高は1000億ドル(約15兆5000億円、1ドル=155円換算)を超え、年率換算では6000億ドル規模に達している。

今回のS&P500パーペチュアル契約の導入により、従来の取引時間に依存しない市場アクセスが可能になる。例えば、週末や市場閉場中に重要なマクロ経済ニュースが発生した場合でも、投資家は即座にポジションを取ることができる。これは、従来の金融市場では実現が難しかった即時性を提供するものとされる。

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは今回の提携について、自社のベンチマークをデジタル市場に拡張する重要な一歩と位置付けている。同社はこれまでにも暗号資産指数やDeFi関連指数の開発、トークン化ファンドへの関与など、デジタル資産分野での展開を進めてきた。今回の取り組みも、その延長線上にあるものといえる。

一方、Trade[XYZ]側は、世界の主要市場をオンチェーン化するというビジョンの中で、S&P500は自然な出発点であると説明している。同指数は長年にわたりグローバル株式市場の代表的指標として機能しており、そのデジタル化は市場構造の変化を象徴するものとなる可能性がある。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

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