●ビットコインは1週間にわたり7万ドル超での終値を記録できず、強気のモメンタムが減退。
●オンチェーンデータによると米国勢のクジラ(大口投資家)の動きが鈍く、ブレイクアウトへの推進力が不足している。
●コインベースCEOが米国のステーブルコイン規制協議に関する重要なアップデートを発表。機関投資家のポジショニングに影響を与える可能性。
ビットコイン(BTC)価格は17日、日中に7万ドル近辺まで上昇したものの、米国市場の引けにかけて67500ドル以下まで押し戻された。2月10日以来、1週間にわたって70000ドルの大台の上で日足を確定させることができずにいる。
オンチェーンデータによれば、米国拠点トレーダーの活動低下が、過去1週間における決定的な上抜けを阻む要因となっている。
こうした中、Coinbaseのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEOは、現在進行中の米ステーブルコイン規制協議におけるリスクについて重要な更新情報を共有。一方で、予測市場は中長期的に前向きな見通しを描いている。
米クジラが不在、7万ドル維持に失敗
ビットコインは7万ドルという心理的節目付近で繰り返し上値を抑えられており、依然として上方には厚い売り圧力が存在していることが示唆される。7営業日連続で7万ドルを超えて引けることができなかった事実は、大規模な資本配分者たちが依然として躊躇している状況を反映している。
この見方はオンチェーン指標からも裏付けられる。オンチェーン分析企業のCryptoQuantが提供する「コインベース・プレミアム指数(Coinbase Premium Index)」は、規制環境下にある米国投資家が主導するコインベースと、グローバルな個人投資家が支配的なバイナンス(Binance)の価格差を追跡するものだ。

この指数がプラスであれば米国の買い圧力が強いことを示すが、マイナスの場合はグローバルな個人マネーが米国の需要を上回っていることを意味する。
記事執筆時点で、コインベース・プレミアム指数は約マイナス0.05とわずかにマイナス圏にあり、1月中旬以降、継続して低水準が続いている。過去1カ月間にわたり、オフショア取引所の個人投資家の方が、コインベース経由の米国クジラよりも積極的に買いを入れていることを示唆する。
この状況を裏付けるように、アームストロングCEOは、X(旧Twitter)上でコインベースの個人ユーザーの強固な姿勢を以下のように称賛した。
「彼らは押し目買いを続けています。我々のデータでは、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の両方で、個人ユーザーによる保有数量(ネイティブユニット)の増加が確認されています。彼らはまさに『ダイヤモンド・ハンズ』です。大多数の顧客において、2月の保有残高は昨年12月の水準と同等、あるいはそれを上回っています」
ステーブルコインの規制進展が予測市場の楽観論を後押し
アームストロング氏は、米国で進むステーブルコイン規制を巡る協議について、引き続き明確なルール整備を求めている。議論は前進しているものの、発行体の監督体制、準備金の透明性要件、連邦政府と州政府間の管轄権などを巡り、依然として意見の隔たりがある。
同氏は過去のビデオ声明で、銀行業界がステーブルコインに報酬機能を付与することを阻止しようとしていると批判。さらに月曜日には、ロイター報道に言及し、コインベースの政策責任者ファリャル・シルザド(Faryar Shirzad)氏の見解を支持した。
銀行業界のTBAC調査から提示される「6.6兆ドル」という数字については、これは米国における取引性預金全体の規模であり、ステーブルコインへの資金流出を示す信頼性ある推計ではないと反論している。
同氏は、ステーブルコインは銀行システムへの脅威ではなく、ドル需要を構造的に強化し、決済の近代化を促す存在だと結論づけた。
2027年までにステーブルコイン5000億ドル到達との見方
ビットコインが7万ドルを突破できていない現状は、大口投資家がより明確な規制シグナルを待っているとの見方と一致している。一方で、予測市場は中期的により建設的なシナリオを示している。特にステーブルコイン市場の拡大が焦点となっている。

分散型予測市場のPolymarketでは、「2027年までにステーブルコイン市場は5000億ドルに到達するか」というイベントに約55万ドルの資金が賭けられている。暗示確率は直近で9ポイント上昇し、26%となった。
現在のステーブルコイン市場規模は約3080億ドル。5000億ドル到達には約60%の増加が必要となる。
記事執筆時点でビットコインの時価総額は約1.3兆ドル。歴史的に、ステーブルコインの拡大は暗号資産市場の流動性拡大と相関してきた。ステーブルコインはデジタル資産購入の「待機資金」として機能するためだ。
もしステーブルコイン市場が5000億ドルへ拡大し、ビットコインが流動性サイクル内で現在の相対的優位を維持した場合、ビットコインの時価総額は約2.1兆ドルに達する可能性がある。この場合、年末目標価格は1BTCあたり10万5,000ドルが視野に入る。
短期的には7万ドルを上限としたレンジ相場が続く可能性が高いが、規制の逆風が緩和され資本形成が加速すれば、中期的な構造は依然としてポジティブといえる。
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