イングランド銀行総裁、ステーブルコイン規制でアメリカとの「攻防」を予想:報道

イングランド銀行(BoE)のAndrew Bailey(アンドリュー・ベイリー)総裁は5月8日、ステーブルコインの世界的な規制基準をめぐり、アメリカと他国の規制当局の間で「攻防」が生じるとの見通しを示したとロイターが報じた

ベイリー総裁は同日の会議で、「ステーブルコインを世界の決済アーキテクチャの一部として定着させたいのであれば、国際的な基準が確立されて初めて機能するようになる。率直に言って、これはアメリカの政権との今後の課題となるだろう」と述べた。同氏は金融安定理事会(FSB)の議長も務めており、ステーブルコインを金融安定への潜在的脅威と位置付けている。

アメリカのDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領はアメリカ財務省証券を裏付け資産として利用することが多いステーブルコインの普及に熱心だ。一方、イギリスを含む各国当局は、ステーブルコインを銀行システムの代替となりうる資産と見なし、より厳格な監督を志向している。

ベイリー氏が特に懸念するのは換金性の問題だ。一部のステーブルコインは暗号資産取引所を介さなければ現金化が困難で、市場環境次第で換金性が制約される恐れがあるという。クロスボーダー決済で米ドル建てステーブルコインが普及すれば、危機時には換金規制の厳しいイギリスなどへ資金が流入する可能性も指摘し、「ステーブルコインに取り付け騒ぎが起これば、資金は皆ここに集まるだろう」と語った。

ステーブルコイン市場は時価総額で約3200億ドル(約49兆6000億円、1ドル=155円換算)に達し、その大半が米ドル建てで占められている。

|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock

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