「漫画全巻ドットコム」を運営する東証グロース上場のTORICOは23日、100%子会社の株式会社TORICO Ethereumを通じて、円建てステーブルコインの社会実装を支援する事業者向けサービスの開始を発表した。
新サービスは、JPYCなどの日本円建てステーブルコインを活用した事業を検討する企業に対し、ユースケース設計、法令対応、システム実装、運用設計までを一気通貫で支援するもの。

東京都が17日に公募開始した円建てステーブルコインの普及を支援する「ステーブルコイン社会実装促進事業補助金」を背景に、構想段階から本番稼働、収益化まで伴走する体制を整える。
同社によると、ステーブルコインの社会実装に向けた環境整備は進んでいる一方、実際の事業化には技術選定や法令対応、監査対応、AML体制の構築など、複数領域を横断する設計力が求められる。このため、構想やPoC(概念実証)段階で止まるケースも少なくないという。
想定する活用領域としては、越境ECやインバウンド決済、外国籍労働者への給与・報酬支払い、訪日客向け決済、BtoB決済、グローバルコンテンツやゲーム分野での報酬支払いなどを挙げている。
海外顧客からの支払い受け取りや国際送金、企業間決済などにおいて、既存の決済・送金インフラでは対応しづらかった課題の解消を目指す。
支援内容は4段階で構成される。まず、要件整理と事業設計を行い、発行体やブロックチェーン基盤の選定、事業スキームの策定を進める。
続いて、資金決済法や金融商品取引法への適合確認、AML対応、情報セキュリティ体制の設計などを通じて、法令遵守とリスクガバナンス体制を整備する。
その後、外部基盤との連携設計や既存システムとの接続方針の策定、開発会社の選定・発注管理などの実装支援を行い、本番稼働後の運用設計や事業拡大支援まで担う。
TORICOは16日、新たに55.6902ETHを2052万9470円で追加取得したことも発表しており、16日時点のイーサリアム累計保有数量は2617.6870ETH、総取得価額は11億3109万2011円となった。
同社は自社の強みとして、約10億円規模の暗号資産を購入し、ステーキング運用してきた実務知見、上場企業グループとしての規制・監査対応力、さらにステーブルコインおよびDeFi領域での事業構築経験を挙げている。
また、ステーブルコインを活用した事業に関心を持つ事業者向けに、初回無料相談の受け付けも開始した。
東京都の補助金申請締め切りである6月30日を見据え、実装枠は先着5社限定としている。
|文:平木昌宏
|画像:リリースより


