ブロックチェーン分析のチェイナリシス・ジャパンは16日、「2026年 暗号資産犯罪動向調査レポート」の日本語版を公開した。
同報告書によると、2025年に不正アドレスへ送金された暗号資産(仮想通貨)の総額は前年比162%増の1540億ドル(約24兆6400億円、1ドル=160円換算)に達し、過去最高を記録したという。なお、不正送金総額の84%をステーブルコインによる取引が占めているとのことだ。

この被害額急増の背景には、国家主体による大規模な経済制裁回避の動きが指摘されている。
ロシアやイランなどの制裁対象国が、独自のステーブルコインや分散型金融(DeFi)を決済インフラとして組み込んだ結果、制裁対象団体への送金は前年比694%増の1040億ドル(約16兆6400億円)まで膨れ上がったとしている。
さらに、北朝鮮関連のハッカー集団による暗号資産の窃取額も過去最高の20億2000万ドル(約3232億円)となり、2025年における世界のハッキング被害総額の7割以上を占める結果になったという。

また、AI技術の悪用に伴う詐欺被害の拡大も顕著であると報告されている。ディープフェイクや高度ななりすまし手法により、世界の暗号資産詐欺の被害額は約170億ドル(約2兆7200億円)に達した。
この傾向は日本国内でも確認されており、チェイナリシスの推計によると、2025年に日本の主要暗号資産取引所から送金された詐欺関連資金は約1219億円に上るという。これは警察庁が発表した同年の詐欺被害総額の約38%に相当する。
同レポートの日本語版全文は、チェイナリシスの公式ウェブサイト(ダウンロードページ)より入手可能となっている。
|文:栃山直樹
|画像:リリースから
PR
ボーナスで始めるのにおすすめな国内暗号資産取引所3選



