Tether、Dreamcashに戦略投資──USDT建てRWAパーペチュアルを展開

Hyperliquid(ハイパーリキッド)向けのモバイルインターフェイスを手がけるDreamcash(ドリームキャッシュ)は、同社の運営主体であるSupreme Liquid Labs(スプリーム・リキッド・ラボ)が、デジタル資産業界最大手であるTether(テザー)から戦略的投資を受けたと発表した

今回の出資は、ドリームキャッシュが目指す「ハイパーリキッドのプロダクト、特にRWA(現実資産)パーペチュアルを世界中の数百万のトレーダーに届ける」という構想における重要な節目となる。

発表と同時に、Selini Capital(セリニ・キャピタル)、ドリームキャッシュ、テザー社の協業により、USDT0を担保とする初のHIP-3パーペチュアル市場がハイパーリキッド上でローンチされた。

現在、USA500/USDT、TSLA/USDT、NVDA/USDTを含む10市場が稼働しており、ハイパーリキッドおよびドリームキャッシュアプリから取引可能となっている。

今回の投資は、オンチェーン取引を中央集権型取引所(CEX)で活動する大規模な個人トレーダー層へ広げるという共通ビジョンに基づくものだ。USDTは世界の暗号資産(仮想通貨)取引高の大半を処理しており、テザー社はドリームキャッシュと連携することで、こうしたユーザーをハイパーリキッドエコシステムへと導く狙いがある。

新たに導入された市場は、USDT0で担保される初のHIP-3市場となる。USDT0はLayerZero(レイヤーゼロ)のOFT標準を基盤としたUSDTの統合流動性ネットワークで、2025年1月のローンチ以降、15のネットワーク間で累計500億ドル(約7兆7500億円、1ドル=155円換算)超の移転を処理してきた。急速に拡大するクロスチェーン型ステーブルコイン基盤として存在感を強めている。

これまで、USDTを保有する数百万のトレーダーが直接ハイパーリキッド市場へアクセスする手段はなかった。今回の協業により、その障壁が取り除かれた形だ。

USDT0はロック&ミント方式によりUSDTと1対1のペッグを維持する仕組みを採用。トレーダーは中央集権型取引所からノンカストディ型ウォレットへとシームレスに資金を移動でき、資金単位の感覚を変えることなくオンチェーン市場に参加できる。

対象となるのは、日常的にUSDT建て証拠金でパーペチュアル取引を行うCEXトレーダー、USDTを貯蓄や運転資金として保有する個人、さらにはUSDTが事実上の基準通貨として機能している地域のユーザー層だ。

市場拡大を後押しするため、ドリームキャッシュのトークン「CASH」市場でのUSDT取引量に応じて報酬を分配するインセンティブプログラムも開始される。初期期間中は、週あたり総額20万ドルの報酬プールが用意される。

これは新規ユーザーの参入を促し、早期参加者に報いるテザー社のコミットメントを示すものだ。詳細な参加条件や期間については、今後発表される予定である。

セリニ・キャピタルが機関投資家水準の流動性を提供し、タイトなスプレッドと安定した約定品質を実現する。

2025年1月第3週時点で、ドリームキャッシュアプリおよびハイパーリキッド上では、S&P500、金や銀などのコモディティ、Tesla(テスラ)、Nvidia(エヌビディア)などの株式のパーペチュアル市場が利用可能となっている。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

Future of Digital Money デジタル通貨カンファレンス
JAPAN FINTECH WEEK 2026初日開催!
Future of Digital Money
デジタル通貨カンファレンス
2026年2月24日(火) 11:00-18:00
登録無料