メタプラネットは、10月1日〜12月31日(2025年度第4四半期)において、計4279枚のビットコイン(BTC)を698億5500万円で取得したと12月30日、発表した。
9月末を最後に購入報告が途絶えていたが、3カ月に及ぶ「沈黙」を経て、当四半期における取得活動が公表された形だ。
この追加取得により、同社のビットコイン保有総数は3万5102枚、累計購入総額は5597億2600万円に達した。
2024年12月末時点の保有総数が1761枚であったことを踏まえると、同社のビットコイン保有量は、この一年間で約20倍へと拡大したことになる。

NADA(当時CoinDesk Japan)が2025年初頭に行ったサイモン・ゲロヴィッチCEOのインタビューにおいて、同氏は一年の目標に「保有量10,000BTC」および「世界トップ10のビットコイン保有企業へのランクイン」を掲げていた。
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現在、上場企業のビットコイン保有量ランキングでは世界4位に位置する。年初に語られた計画を早々とクリアし、「公約」を大きく塗り替える一年となった。新たな公約は、「2027年までに累計21万BTCの取得」である。
今回の一連の取得資金は、海外機関投資家を割当先とするB種優先株式の発行により212億4900万円を調達したほか、ビットコインを担保とするクレジット・ファシリティを通じて計2億8000万ドル(約437億円、1ドル=156円換算)の借入を実行した。
同日、同社はビットコイン・インカム事業の通期業績予想の修正についても公表した。同事業はビットコイン・デリバティブを活用して受取オプション料などの収益を創出し、長期保有のための購入に充当することを目的としたものだ。
当該事業の第4四半期の売上高は、約42億円を計上する見込みで、通期売上高は当初予想の30億円を大幅に上回る約86億円となる見通しである。
|文:栃山直樹
|画像:同社ウェブサイトから(キャプチャ)