日本取引所グループ(JPX)傘下で株価指数の算出などを担うJPX総研は3日、「特別注意銘柄等の取扱いについて」と題する指数のルール見直し案を公表し、東証株価指数(TOPIX)の投資機能性や安定性の維持を目的として、暗号資産(仮想通貨)を主たる資産として保有する企業の新規追加を当面の間見送る方針を示した。
この「主たる資産」の具体的な基準について、日経新聞は「暗号資産の保有量が総資産の50%超の企業」が対象になると報じている。なお、同措置はすでに指数に組み入れられている既存の構成銘柄には適用されない。
新規追加を見送る背景として、近年国内でも特定の資産を主たる資産とする企業が台頭しているが、指数追加後に取扱いを変更すれば連動運用等に影響を及ぼす懸念があり、慎重を期す必要があるとしている。
また、海外の主要指数においても新規追加の見送りや指数上の取扱いに関する検討がなされている状況を踏まえた対応としている。
JPX総研が言及した「海外主要指数」における対応の代表例が、米MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)の動向だ。
同社は今年1月、暗号資産を総資産の50%以上保有する企業について、既存銘柄の指数除外措置こそ当面見送ったものの、新規の銘柄採用や構成比率の引き上げは行わない方針を発表している。
暗号資産トレジャリー企業(DAT)の急増に対し、JPXグループは上場管理の面でも対応を進めている。
今年2月の東証の会議資料では、「上場適格性に懸念が生じる事業内容の大幅な変更」への監視強化の方針が示された。
NADA NEWSの取材に対し、取引所関係者は「狙い撃ちで特定の業種のみを念頭に置いたものではない。もちろん、(DATが)全く含まれないという意味にはならない」と答えている。
現行は企業単独の事業変更に対する再審査ルールがなく、今後は新たな方策が検討される見通しだ。今回の措置と合わせ、本業から乖離した財務戦略への事実上の牽制といえる。
JPX総研は、本見直し案に関する市場参加者からの意見募集(指数コンサルテーション)を5月7日まで実施する。
|文:栃山直樹
|画像:Shutterstock
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