BitfarmsのAIへの事業転換を市場は好感──ビットコインはすべて売却の方針

ビットコイン(BTC)マイニング大手のBitfarms(ビットファームズ)は2026年3月31日、2025年度通期の決算を発表した。売上高は前年比72%増の2億2900万ドル(約366億4000万円、1ドル=160円換算)と大幅増収となった一方、純損失は2億8450万ドル(約455億2000万円)に拡大した。売上原価が2億4800万ドル(約396億8000万円)に達したほか、デジタル資産の公正価値変動損が5050万ドル(約80億8000万円)に上ったことが響いた。それでも市場は好感し、発表翌日の株価は6.64%上昇した。

同社はすでにビットコインマイニングからの完全撤退を宣言しており、ペンシルベニア州やワシントン州、ケベック州にわたる2.2GW規模のAI・HPCデータセンター開発パイプラインへの注力を加速させている。3月には株主総会でカナダからアメリカへの本社移転が承認され、ブランドを「Keel Infrastructure」に変更し、ティッカーも「KEEL」に移行する予定だ。

決算説明会でBen Gagnon(ベン・ガニヨン)CEOは「中途半端な対応も、妥協もしない。そしてやがてビットコインはゼロになる。我々は新しい会社を作った」と強調した。さらに「2025年に築いたサイト、チーム、バランスシートはすべて、HPC/AIの指数関数的成長には最高水準のインフラが必要だという一つの信念のためにある」と付け加えた。

現時点でバランスシート上には約1億6100万ドル(約257億6000万円)相当のビットコインが残るが、売却に向けた方針は明確だ。同社は「ハイパースケーラーやネオクラウドを競合としてではなく支える存在」として、次世代AIインフラの基盤構築を目指すとしており、ビットコインマイナーからデータセンター事業者への転換を着実に進めている。

|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock

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