マイニング撤退のBit Digital、ETHトレジャリーとAIインフラに注力

ナスダック上場のBit Digital(ビットデジタル)は2026年1月29日、株主向け書簡を公開し、ビットコイン(BTC)マイニングから正式に撤退し、イーサリアム(ETH)関連とAI(人工知能)インフラ事業への戦略的転換を進めることを改めて宣言した。同社はこれにより、マイナーからインフラ重視の戦略資産会社(SAC)へと生まれ変わろうとしている。

Bit DigitalはBTCマイニングを主要事業としてきたが、書簡では「マイニングは資本効率の面で限界がある」と評価し、より柔軟かつ長期的な価値創出が見込めるインフラ分野へ資本を再配分したと説明している。

同社は現在、経済インフラとしてのイーサリアムへのエクスポージャーを中核戦略と位置付け、ETHの購入とステーキングを積極的に進めている。2025年末の時点で15万ETH超を保有し、そのほとんどがステーキングされ、プロトコルネイティブな報酬を生み出していると明かした。これは、ETHを単なる保有資産ではなく、ネットワーク参加・収益創出の基盤として捉える姿勢を示すものだ。

また、同社はAI/HPCインフラ企業「WhiteFiber(ホワイトファイバー)」の過半数株式を保有しており、これを通じてインテリジェンスインフラへの継続的なエクスポージャーを確保している。書簡では、2026年にWhiteFiber株を売却しない方針を改めて強調し、同社を長期的な戦略資産として位置付ける意向を示した。

書簡ではさらに、2026年は「変革から実行へ」のフェーズとし、イーサリアムとAIという基盤インフラ上でアルファ(付加価値)の創出を目指す年になると述べている。これにより、単なる暗号資産価格の動向に左右されない、運用や参加を通じた収益モデルの構築を進める姿勢が浮き彫りとなった。

Bit Digitalの戦略転換はビットコインマイナーがマイニング中心のビジネスモデルからネットワーク・インフラ提供主体へと進化する動きの象徴ともいえる。

|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock

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