ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の暗号資産顧問であるPatrick Witt(パトリック・ウィット)氏は、アメリカにおけるCLARITY法案(包括的暗号資産市場構造法案)の早期可決を強く訴えている。
ウィット氏はXへの投稿で、現在の議論が停滞するなかで、法案可決の必要性を強調した。法案は暗号資産(仮想通貨)取引の透明性や投資家保護、分散型金融(DeFi)やステーブルコインを含む市場全体のルール整備を目指すものだが、ステーブルコインに対する利回り提供の扱いやDeFi開発者の責任などで意見が分かれている。
ウィット氏はCoinbase(コインベース)のBrian Armstrong(ブライアン・アームストロング)CEOの「悪い法案よりも法案がない方がましだ」というコメントを引用しつつ、「暗号通貨推進派の大統領、議会の支配、優秀な証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)によるルール作成、そして健全な産業という好条件の中で」可決するべきだと指摘した。アームストロングCEOはステーブルコインの利回りの制限強化に反対しており、規制強化がアメリカの競争力を損なうという懸念を示していた。コインベースは法案草案への支持を撤回したものの、法案の改善に引き続き尽力するとしている。
ウィット氏の発言は、暗号資産業界が規制の不確実性から脱却し、成長環境を整えるための政治的妥協の必要性を象徴している。アメリカ議会での調整は依然難航しているが、業界では成立に向けた動きが活発化している。
|文・編集:井上俊彦
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