暗号資産取引所SBI VCトレードとペイメント事業のアプラスは25日、米サークル社が発行する米ドル建てステーブルコイン「USDC」を用いた店舗決済の実証実験を、2026年春をめどに開始することを発表した。
本取り組みは、HashPortが開発・運営を主導した「EXPO2025デジタルウォレット（現HashPort Wallet）」における成果を継承し、実社会での商用化を目指すものである。
万博会場内では、独自の「EXPOトークン」とUSDCを交換する技術検証や、SBIグループが提供したNFT「ミャクーン！」の1000万枚を超える発行など、Web3技術の大規模な社会実装実績が記録された。
今回の実証実験は、これら万博会場内の限定的な環境で得られた知見を、一般の小売店舗における決済インフラへと転用する試みとなる。
具体的な決済スキームとして、ユーザーはメタマスクをはじめとするセルフウォレットに保有するUSDCを使用し、店舗が提示するQRコードを読み取ることで決済を実行する。
SBI VCトレードは、USDCの日本円交換およびアプラスへの送金を担う。最終的に、アプラスが受領した日本円を加盟店に入金する仕組みだ。
両社は、本実証実験の検証結果に基づき、USDC流通の商用化モデルの検討や加盟店網の拡大、さらには多様なウォレットや決済アプリとの連携を通じた利便性の向上を推進するとしている。
｜文：栃山直樹
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