● ビットコインは2月に約13%下落し、現在も6万6000ドル〜6万9000ドルのレンジにとどまり、ブレイクアウトの勢いは見られない。
● Fear and Greed Index(恐怖・強欲指数)は9まで下落し、取引所残高は過去30日間で3万BTC以上増加した。
● 予測市場は2月終値について弱気に傾いているが、ライトニングネットワークの採用は引き続き強まっている。
7万ドル手前で失速、極端な恐怖が深まる
2月19日、ビットコインは約6万7018ドルとなっている。2月を約7万6974ドルでスタートさせた後、約12.9%下落している。
今週はボラティリティが落ち着いているが、BTCは依然として6万6000ドル〜6万9000ドルの狭いレンジ(約4%)内で推移しており、明確なブレイクアウトのシグナルは出ていない。
価格は一時的に安定しているものの、マクロのセンチメント指標は水面下で圧力が高まっていることを示している。
ビットコインのFear and Greed Index(恐怖・強欲指数)、オンチェーンフロー、そしてGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)のCEO、David Solomon(デビッド・ソロモン)氏の最近のインタビューは総じて、予測市場においてビットコインの2月終値に対する弱気寄りの賭けが強まっていることを裏付けている。
18日、ソロモン氏はゴールドマン・サックスがビットコインへのエクスポージャーを維持していることを認めた。しかし、同時に述べた発言はより注目を集めた。
同氏は、規制の不確実性が依然として高いことから、エクスポージャーは限定的にとどまっていると強調。慎重な姿勢は、米暗号資産市場構造法案を巡る機関投資家の抑制的なスタンスを示唆した。
弱気トーンは、Alternative.meが算出するビットコインのFear and Greed Index(恐怖・強欲指数)に見られるシグナルの悪化とも一致している。同指数は0から100の尺度で市場心理を数値化する指標だ。

2月19日現在、同指数は9を示し、投資家心理は「極端な恐怖」に位置している。
月初の20からは大きく下落。1月は地政学的緊張がパニックを誘発したが、今月は暗号資産市場構造法案を巡る不確実性がさらにシグナルを悪化させていることを裏付けている。
ボラティリティは沈静化も、取引所準備高は3万BTC増加
オンチェーンデータもこの慎重な見方を裏付けている。CryptoQuantの取引所残高指標によると、過去30日間にわたってビットコインの取引所ウォレットへの預け入れは高水準を維持している。
取引所残高は、1月19日の271万8534BTCから、2月19日には約274万7816BTCへと増加した。

これは過去1カ月で3万BTC以上が新たに取引所ウォレットに積み上がったことを意味する。
取引所残高の増加は、トレーダーが流動性をすぐ利用できる状態に保ち、市場環境の変化に迅速に対応できるよう備えていることを示唆することが多い。
今週ボラティリティは落ち着いているものの、市場参加者は資産を長期保管することに消極的だ。ウォレット残高は高止まりしており、潜在的な材料に備えた防御的ポジショニングを示している。
極端な恐怖水準と取引所準備高の増加の組み合わせは、月末に向けて下振れリスクが残存しているとの認識を強めている。
予測市場:6万ドル未満での月末終値に警戒
センチメント悪化と取引所準備高の増加を踏まえ、予測市場では2月終値に対する慎重姿勢が強まっている。
Polymarketでは、2月のBTC終値水準を巡り、すでに8200万ドル超が賭けられている。
当記事執筆時点で、ビットコインが6万ドルを上回って月を終えるとの賭けが最も高い確率(25%)を示している。一方、7万5000ドル超で終える確率は15%と、24時間前の20.1%から下落した。

これは主要レジスタンスを上抜けて月末に回復するとの楽観が急速に後退していることを示している。
ベースシナリオとしては6万ドル超を維持する見方が優勢だが、上振れ確率の縮小は予測市場参加者の弱気傾向を浮き彫りにしている。
しかし、2月のビットコインを巡るオンチェーンのナラティブは、すべてがネガティブではない。
クジラ需要の減退や、ゴールドマン・サックスCEOが示した規制への慎重姿勢、アクティブトレーダー間でのセンチメント悪化にもかかわらず、実取引におけるビットコインの採用は拡大している。
19日、決済インフラ企業のRiverは、Lightning LabsがXに投稿した内容を引用する形で、ビットコインのライトニングネットワークの月間取引高が10億ドルを突破したとXに投稿した。

オンチェーンの実需の強さは、過度なパニックシグナルや防御的取引に対するファンダメンタルズ面での支えとなる可能性がある。また、7万5000ドル超での終値を予測する賭けが、依然として最大の賭け金を集めている理由の一端にもなっている。
2月も残り10日弱、ビットコインの方向性は、規制を巡る不確実性が和らぐかどうか、そして取引所準備高の増加が反転し始めるかどうかに左右される可能性が高い。
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