英LSEG、トークン化預金を用いたデジタル決済サービスをローンチ

LSEG(ロンドン証券取引所グループ)は、新たなデジタル決済サービス「Digital Settlement House(LSEG DiSH)」のローンチを発表した。

LSEG DiSHは、オンチェーン、オフチェーンを問わず、独立した決済ネットワーク間でプログラムによる即時決済を可能にするオープンアクセス型プラットフォーム。

LSEG DiSHでは、同プラットフォームの台帳に保管される商業銀行預金「DiSH Cash」を通じて、複数の通貨および法域の商業銀行資金を24時間365日即時に移動できる。これにより、流動性の最適化、決済の効率化、担保の有用性の向上が実現し、ユーザーにとって決済リスクの低減につながるという。

LSEG DiSHを利用することで、市場参加者は現金、証券、デジタル資産などあらゆる資産を用いてPvP(多通貨同時決済)やDvP(証券引渡しと代金支払いの同時実行)を行うことが可能だ。

Cantonネットワークでの概念実証を経て本格展開へ

今回のローンチに先立ち、LSEGはDigital Asset(デジタルアセット)や複数の主要金融機関との概念実証(PoC)に成功し、Cantonネットワーク上での取引を完了させた。このPoCでは、複数の資産や通貨にまたがる取引が実行され、商業銀行預金の所有権がLSEG DiSHの台帳に記録された。これにより、PoC参加者は商業銀行預金を即時に移転することが可能となった。

LSEGのマーケット部門グループ責任者とLCH Group(LCHグループ)のCEOを兼務するDaniel Maguire(ダニエル・マグワイヤー)氏は、「LSEG DiSHは、市場で利用可能なトークン化された現金および現金類似ソリューションを拡充し、商業銀行が保有する複数通貨の現金を活用し、ブロックチェーン上でトークン化された真の現金ソリューションを初めて提供する。この革新的なサービスにより、ユーザーは決済リスクを低減し、既存の現金、証券、デジタル資産を新旧の市場インフラに統合できるようになる」とプレスリリースで述べた。

LSEGは、ブロックチェーンを活用したデジタル市場インフラの整備に以前から取り組んできた。2025年9月には、マイクロソフトと連携し、プライベートファンド向けのデジタル市場インフラ「Digital Markets Infrastructure(DMI)」をローンチしたと発表。初回取引を実施したことも報告していた。

|文・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock

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