お金の供給拡大と購買力低下──ビットコインの本質価値【エックスウィンリサーチ】

● 米国M2は過去最高を更新し、流動性は再拡大フェーズへ
● 通貨供給の増加と購買力低下は構造的インフレを示唆
● BTCは流動性だけでなくネットワーク成長と連動し中長期で価値を拡張

米国のM2マネーサプライが22.6兆ドルを突破し、過去最高を更新した。これは単なる統計の更新ではなく、市場の根本的な前提条件──すなわち「流動性環境」が再び変化しつつあることを意味している。

M2とは、現金や要求払い預金(M1)に加え、定期預金やマネーマーケットファンドなどを含む広義の通貨供給量であり、経済における“利用可能な資金総量”を示す指標である。この指標は歴史的に資産価格と強い相関を持ち、特にリスク資産にとっては最も重要なマクロ変数の一つとされる。

2008年の金融危機以降、M2は約3倍に拡大した。一方でドルの購買力は約38%低下している。これは単なる偶然ではなく、通貨供給の増加が価値の希薄化を引き起こすという構造的なインフレの結果である。添付グラフが示す通り、流動性の拡大と価値の低下は同時に進行している。

こうした環境の中で注目すべきは、ビットコインの動きである。本チャートでは、M2(青)、BTC価格(黒)、そしてアクティブアドレス(緑)を重ねているが、単なる価格上昇以上の構造が見えてくる。

第一に、BTC価格はM2の拡大とともに中長期的に上昇している。これはビットコインが流動性の受け皿、すなわち「余剰資金の吸収先」として機能していることを示唆する。

第二に重要なのが、アクティブアドレスの存在である。ネットワーク活動は価格と連動しながらも独自のサイクルを持ち、特に2017年・2021年前後のピークでは、流動性拡大とネットワーク成長が同時に起きていることが確認できる。これはビットコインが単なる金融資産ではなく、「利用されるネットワーク」であることを示している。

では、なぜM2は再び拡大しているのか。その背景には、財政赤字の拡大、国債発行の増加、そして金融システム安定化のための流動性供給がある。名目上は金融引き締め局面にあっても、実態としては資金が市場に残存している構造が続いている。

一方で、この流動性拡大にはリスクも存在する。特に問題となるのは「流動性の質」である。今回の増加は民間の信用創造ではなく、政府主導の債務拡大に依存する部分が大きく、持続性には疑問が残る。また、インフレ圧力が再燃した場合、金融政策が再び引き締め方向に転じるリスクもある。

それでもなお、ビットコインの位置づけは明確である。供給上限が固定された資産として、通貨の希薄化に対するヘッジ機能を持つと同時に、ネットワークとしての成長性を併せ持つ。この「流動性+ネットワーク」という二重構造こそが、ビットコインの本質的な価値を形成している。 結論として、M2の拡大はビットコインにとって中長期的な追い風である。ただし、その上昇は流動性だけで決まるわけではない。ネットワーク活動や実需の裏付けが伴うことで初めて、持続的なトレンドとして成立する。今後の市場は、「流動性」「価格」「ネットワーク」の三層構造で理解する必要がある。

◆ショート動画
https://youtube.com/shorts/nBIo89s2rlk

オンチェーン指標の見方

オンチェーン指標の見方として、本チャートは「流動性・価格・ネットワーク」の三層構造を同時に捉える点が重要である。青線(流動性)は市場全体の資金量を示し、中長期的な価格トレンドの土台となる。黒線(BTC価格)はその流動性に対する市場の反応であり、資金流入時に拡張しやすい。緑(アクティブアドレス)は実需やネットワーク利用を示し、価格上昇の持続性を判断する指標となる。

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