Polymarket、大規模アップグレードへ──独自ステーブルコインも導入

オンチェーン型予測市場として最大規模を誇るPolymarket(ポリマーケット)は、取引基盤の全面刷新に着手する。新たな取引エンジンの導入に加え、独自のステーブルコイン「Polymarket USD(ポリマーケット)」の導入を含むアップグレードが、今後2〜3週間で段階的に実施される予定だ。

ポリマーケットはXへの投稿で、「取引エンジン、スマートコントラクト、担保トークンを含む全体スタックをアップグレードする」と発表した。今回の刷新は、サービス開始以来最大規模の変更とされる。

中心となるのは、新たなスマートコントラクト「Polymarket CTF Exchange V2」の導入だ。これにより、注文の検証やマッチングに必要な処理数が削減され、処理速度の向上とガスコストの低減が見込まれる。

また、注文データ構造も簡素化され、必要なフィールド数が削減されることで、より効率的な取引処理が可能になる。

今回のアップグレードでは、イーサリアムの規格「EIP-1271」に対応する。これにより、スマートコントラクトウォレットが直接注文署名できるようになり、Safe(セーフ)のようなマルチシグウォレットとの連携が容易になる。

この変更は、機関投資家や高度な運用を行うユーザーにとって利便性の向上につながるとみられる。

新ステーブルコイン「Polymarket USD」

もう一つの大きな変更が、新たな担保トークン「ポリマーケットUSD」の導入だ。これはUSDコイン(USDC)に1対1で裏付けられたステーブルコインで、従来利用されていたUSDC.eからの移行を目的としている。

USDC.eはPolygon(ポリゴン)上のブリッジ版USDCであり、Circle(サークル)が発行するネイティブ版とは異なるため、一部ユーザーの間でリスクが指摘されていた。

ポリマーケットUSDへの移行は、多くのユーザーにとってフロントエンド側で自動処理される。ただし、上級ユーザーは専用コントラクトのwrap関数を利用して手動変換する必要がある場合もある。

今回の刷新は、予測市場分野における競争の激化を背景としている。Kalshi(カルシ)などの既存プレイヤーに加え、Coinbase(コインベース)やCrypto.com(クリプトドットコム)、さらにはDraftKings(ドラフトキングス)といった大手も参入し、競争環境は急速に変化している。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

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