オーストラリア、デジタル資産法案を可決──取引所やカストディアンの規制を強化

オーストラリアは2026年4月1日、多くのデジタル資産プラットフォームおよびトークン化されたカストディプラットフォームを、同国の金融サービスライセンス制度の対象とする法案を可決した

「2025年企業法改正(デジタル資産フレームワーク)法案」は上下両院を通過し、現在は国王裁可を待つ段階にある。施行は裁可から12カ月後となる予定で、企業には別途移行期間が設けられる。

2025年11月に提出されたこの法案は、企業法とASIC法を改正し、デジタル資産プラットフォームおよびトークン化されたカストディプラットフォームを規制することを目的としており、消費者保護、市場の健全性、規制の確実性の向上を明示している。

具体的には、取引所やカストディアン、その他のデジタル資産仲介業者を対象に、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)からオーストラリア金融サービスライセンス(AFSL)を取得することが義務付けられる。 また、年間取引額が1000万豪ドル(約11億円、1豪ドル=110円換算)未満、またはユーザー1人当たりの保有額が5000豪ドル(約55万円)未満のプラットフォームは、新たな枠組みの対象外となる小規模事業者向けの免除措置も設けられている。

この法案可決はオーストラリアがシンガポールや香港、EU(MiCA)といった他の主要な地域と同様に、包括的な法的枠組みを完成させたことを意味する。業界団体であるオーストラリア・デジタルエコノミー協議会(DECA)は、「初めてデジタル資産プラットフォームに直接対応する法的枠組みが整備された。企業・投資家・規制当局に長年待ち望まれた明確性をもたらし、不確実性から実装へのシフトを意味する」と歓迎の意を示した。 規制の空白を利用した消費者保護の抜け穴が塞がれ、デジタル資産市場の健全化と信頼性向上が期待される。

|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock

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