米商品先物取引委員会(CFTC)とメジャーリーグベースボール(MLB)は、予測市場とプロ野球の健全性維持を目的とした覚書を締結した。プロスポーツリーグとCFTCの間でこのような正式な協力関係が結ばれるのは初めてとなる。
今回の覚書は、両者が情報共有や協力体制を構築し、不正や市場操作などのリスクに対応する枠組みを定めたものだ。これにより、異常な取引や不審な動きを迅速に把握し、対処する能力の向上が期待されている。
CFTCは、この枠組みによって予測市場の参加者を「詐欺や操作、その他の不正行為から保護するための新たな手段」を得ると説明している。また、両者は市場の動向をより正確に把握し、将来的なリスクを予測することも可能になるとしている。
MLBとPolymarket、独占提携を締結
同時にMLBは、暗号資産(仮想通貨)ベースの予測市場プラットフォームであるPolymarket(ポリマーケット)を「公式かつ独占的な予測市場パートナー」に指定した。これによりポリマーケットは、リーグのデータやブランド資産への独占的アクセスを得る。
両者は今後、試合の公正性に影響を与える可能性のある市場の制限にも取り組む方針だ。具体的には、個々の投球内容や監督の采配、審判の判定といった、操作リスクが高いとされる項目に関する市場を制限することが検討されている。
今回の動きの背景には、近年の予測市場の急成長と、それに伴う不正リスクの顕在化がある。特に昨シーズンには、投手が賭博関係者から賄賂を受け取り、特定の投球を行った疑いが浮上するなど、競技の公正性を巡る問題が指摘されていた。
こうした状況を受け、MLBは予測市場との関係を整理しつつ、リスク管理を強化する必要に迫られていた。
連邦と州の規制対立も影響
予測市場を巡っては、連邦と州の規制権限を巡る対立も続いている。CFTCはイベント契約としての予測市場を連邦法の枠組みで規制する立場を取る一方、州当局はスポーツ賭博として規制すべきだと主張している。
ポリマーケットやKalshi(カルシ)といった予測市場プラットフォームは、スポーツや政治、経済イベントを対象に急速に拡大している。両社は数百億ドル規模の評価額での資金調達を模索しているとも報じられており、市場の成長性は高い。
一方で、内部情報の利用や市場操作のリスク、倫理的な問題なども指摘されており、規制の整備は急務とされている。
|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock
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