● unbiasの分析では、2026年3月に入りトップアナリストの市場センチメントが徐々に強気へ転換している。
● CryptoQuantアナリストはNUPL回復や取引所流動性の改善など、オンチェーン指標の構造的回復を指摘。
● 機関投資家のBTC蓄積と供給圧縮が進み、市場は次のサイクルに向けた基盤を形成しつつある可能性がある。
暗号資産市場では、2026年3月に入り、オンチェーンアナリストの見方が徐々にポジティブへと傾きつつある。こうしたセンチメントの変化を俯瞰する上で注目されているのが、分析プラットフォーム「unbias」だ。
unbiasは、暗号資産市場の分析者の中から「データによって検証されたトップ1%のアナリスト」を抽出することを目的としたAIプラットフォームである。フォロワー数や知名度ではなく、分析の精度や実績に基づいて評価する点が特徴だ。現在、250人以上の暗号資産アナリストの予測をリアルタイムで追跡し、それぞれの分析結果を集約して「Analyst Consensus Index」として可視化している。さらに、各アナリストの予測は30日後の実際の価格変動と照合され、正確性が継続的に評価される。つまり、SNSでよく見られる「外れた予測を削除する」「当たった予測だけを強調する」といった行為は通用せず、純粋な実績のみが評価される仕組みとなっている。

このunbiasのデータを見ると、2026年3月に入ってから多くのアナリストのセンチメントがポジティブへと変化していることが確認できる。そして、その傾向はCryptoQuantのアナリストの分析にも共通している。
まず、Leo Ruga氏(@RugaResearch) はビットコインのNUPL(Net Unrealized Profit/Loss)に注目している。

NUPLは市場全体の含み益・含み損の状態を示す指標であり、投資家心理を測る重要な指標として知られる。3月15日時点でNUPLは0.253となり、約3週間ぶりに0.25を回復した。NUPLは一般的に、0.50以上が「Belief(確信)」、0.25以上が「Optimism(楽観)」、0.25未満が「Anxiety(不安)」、0未満が「Capitulation(投げ売り)」と整理される。現在はようやく楽観ゾーンに戻った段階だが、その水準はまだ低い。重要なのは、含み益が増えたというより、含み損が減少した点だ。含み損(NUL)は0.219から0.136へと約38%縮小しており、市場の痛みが徐々に解消されつつあることを示している。
次に、I. Moreno氏 (@MorenoDV_) は流動性構造の変化に注目する。

彼の分析によれば、BitcoinのInter-Exchange Flow Pulse(IFP)が90日移動平均線を上抜け、構造的な流動性シグナルが再び強気に転換した。IFPは取引所間で移動するBTCの量を測定し、マーケットメイカーや機関投資家のポジション調整を捉える指標である。過去には2016〜2017年の強気相場や2019年の流動性回復、さらには2022年のサイクル底でも同様のシグナルが確認されている。今回の動きは、2025年に停滞していた取引所間の資金循環が再び活発化していることを示している。
さらに、GugaOnChain氏(@GugaOnChain) は「Great Transfer(大きな資産移転)」と呼ばれる現象を指摘する。直近30日間で機関投資家や大口投資家は約610,516BTCを蓄積した一方、個人投資家の買いは6,415BTCにとどまった。韓国プレミアム指数はマイナス圏にあり、個人投資家のセンチメントは弱い。

しかし、その裏側では機関投資家の蓄積が進んでいる。Strategyは約22,337BTC(約15.7億ドル)を購入し、Metaplanetも約2.55億ドルの投資を行った。さらに、9日間で1.5万BTC以上が取引所から引き出されており、供給構造にも変化が見られる。
これらの分析を総合すると、市場はまだ完全な強気相場に戻ったわけではないが、流動性、機関投資家の蓄積、そして供給構造の変化という複数の要因が同時に動き始めている。unbiasのセンチメントが示すように、オンチェーンアナリストの多くがポジティブに傾き始めている背景には、こうした構造的な変化があると考えられる。市場は依然として慎重な局面にあるが、次のサイクルに向けた基盤が徐々に形成されつつあるのかもしれない。
オンチェーン指標の見方
① NUPL(Net Unrealized Profit/Loss):市場心理の回復度を見る指標 NUPLは、ビットコイン市場全体の含み益・含み損のバランスを示すオンチェーン指標。数値が上昇すると、投資家の含み益が増え市場心理が改善していることを意味する。0.25以上は「楽観ゾーン」とされ、弱気相場からの回復初期で見られる水準。含み損が減少してNUPLが回復する局面は、底打ち形成の初期シグナルになりやすい。

② IFP(Inter-Exchange Flow Pulse):流動性サイクルを示す指標 IFPは、取引所間で移動するBTCの量から資金循環の強弱を測定する指標。IFPが90日移動平均線を上抜けると、流動性回復の強気シグナルと解釈される。過去には2017年の強気相場や2020年の回復局面でも同様の動きが確認された。機関投資家やマーケットメイカーのポジション調整が活発化している可能性を示す。

③ StrategyのBTC保有価値:機関投資家の蓄積動向 Strategy(旧MicroStrategy)のBTC保有量と評価額を示すチャート。投資額と現在価値を比較することで、機関投資家の平均取得コストが分かる。大規模な追加購入は、市場の供給を吸収する構造的な買い圧力となる。企業の継続的な蓄積は、中長期の強気サイクルを支える要因になりやすい。

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