● ETF資金流入とCoinbase Premiumの回復が、米国現物需要の戻りを示唆
● 取引所からのBTC流出が続き、短期的な売り供給は減少傾向
● 72,000ドル回復が上昇継続の鍵、71,000ドル割れなら再調整の可能性
2026年3月13日から14日にかけてのビットコイン市場は、短期的なボラティリティの中で重要な転機を示唆する動きとなった。価格は一時74,000ドル手前まで上昇したものの、その後は利確売りに押され71,000ドル台へ押し戻される展開となった。24時間ベースでは+1.41%の上昇にとどまったが、需給構造にはいくつかの重要な変化が見られる。
CoinMarketCapのデータによれば、ビットコイン価格は約71,050ドル、時価総額は約1.42兆ドル、24時間出来高は約602億ドルとなった。流通供給量は約2,000万BTC、企業などのトレジャリー保有は約117万BTCに達している。出来高は前日比で約48%増加しており、短期的な市場参加の拡大も確認できる。
24時間の値動きは、70,000ドル近辺で下値を試した後、段階的に上昇し73,800〜73,900ドル付近まで到達。その後は急速に押し戻される「上昇後の利確」型の構造となった。短期的には72,000ドル台が戻り売り帯として意識され、71,400ドル付近が分岐ラインとなっている。
マクロ面では、米国のPCEインフレが市場予想の範囲内に収まったものの、依然としてFRBの目標を上回っている。また中東情勢の緊張による原油価格上昇もあり、金融市場全体ではリスク要因が残る状況だ。 しかし需給面ではポジティブな変化も確認されている。米国のスポットビットコインETFは直近取引日で約5,380万ドルの純流入となり、機関資金が引き続き市場を下支えしている。
オンチェーンデータでも重要な変化が見られる。まずCoinbase Premium Indexは、約10週間続いたマイナス圏からプラスへ転換した。これは米国市場での現物需要が回復し始めている可能性を示すシグナルである。今年1月から3月初旬にかけての約30%の価格調整では、Coinbase Premiumは長期間マイナスとなり、米国投資家が売り主体であったことが確認されていた。しかし足元ではプレミアムがゼロラインを上回り始めており、需給構造の変化が示唆されている。
さらに取引所フローにも特徴的な動きが見られる。Exchange Netflow(全取引所ベース)はマイナスが続いており、ビットコインが取引所から流出する傾向が確認されている。これは投資家が資産を自己保管や長期保有へ移している可能性を意味し、短期的な売却供給の減少を示唆する。
エックスウィンリサーチは、3月8日に公開したレポート「ATH後のETFフローが示す構造変化──取引所残高と機関資金から見るビットコイン市場」で、取引所残高の減少と機関資金の動きが市場構造の転換を示している可能性を指摘していた。今回のオンチェーンデータは、その仮説と整合する初期の兆候とも解釈できる。
短期的には72,000ドル台を回復できるかが次の上昇の条件となる。一方で71,000ドルを割り込む場合、70,000ドル近辺までの再調整も視野に入る。しかし今回の動きの本質は価格上昇そのものではなく、「売り圧が徐々に吸収され始めている可能性」にある。
3月13日から14日にかけての市場は、ビットコインが次のトレンドへ移行するかどうかを見極める重要な分岐点となっている。
オンチェーン指標の見方
①Coinbase Premium Index:Coinbase Premium Indexは、米国の主要取引所Coinbaseと他の海外取引所(主にBinanceなど)との価格差を示す指標です。プレミアムがプラスの場合、Coinbase側の価格が高く、米国投資家の現物買いが強いことを意味します。逆にマイナスの場合は、米国市場からの売り圧力が強い状態です。今回、約10週間続いたマイナス圏からゼロラインを上回ったことは、米国の現物需要が再び戻り始めている可能性を示す重要なシグナルと解釈できます。

②Exchange Netflow(取引所ネットフロー):Exchange Netflowは、取引所に流入したビットコインと流出したビットコインの差を示す指標です。プラスの場合は取引所への流入が多く、売却準備の可能性が高まるため短期的な売り圧となりやすい。一方、マイナスの場合は取引所からの流出が多く、投資家がウォレットなどに移して長期保有する傾向を示します。現在のようにマイナスが続いている状況は、市場における即時売り供給が減少している可能性を示唆するオンチェーンシグナルとされています。

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