MVRVが示すビットコインの「割安ゾーン」:FTX後と類似する長期リターン構造を分析【エックスウィンリサーチ】

● ビットコインの365日MVRVは現在、2022年のFTX崩壊直後と近い水準まで低下している。
● 歴史的にMVRVが大きく低下した局面では、その後数か月で価格反発が起きるケースが多い。
● ただし今回はマクロ環境や機関投資家の影響により、過去とは異なる市場構造となっている。

ビットコイン市場では、長期的な価格評価を測るオンチェーン指標としてMVRV(Market Value to Realized Value)比率が広く利用されている。この指標は時価総額と実現時価総額を比較することで、現在の市場価格が投資家の平均取得価格と比べてどの程度割高または割安であるかを示すものだ。

現在のビットコインの365日MVRVは、2022年末のFTX崩壊直後とほぼ同じ水準に接近している。この時期、市場では大規模な信用収縮が発生し、多くの投資家が含み損の状態に陥った。その結果、MVRVは大きく低下し、市場全体の平均リターンは歴史的に見ても低い水準となった。

しかし、その後の展開は注目に値する。2022年末にMVRVが大きく低下した後、ビットコイン価格は約3か月の間におよそ67%上昇した。このような動きは過去のサイクルでも確認されており、MVRVが大きく低下した局面では、市場が過小評価状態に入り、その後の反発が発生しやすい傾向がある。

その理由は市場構造にある。MVRVが低い水準にある場合、多くの投資家の含み益は小さく、売り圧力は相対的に弱くなる。一方で、長期投資家や新規資金にとっては、平均取得価格に近い水準での購入機会となるため、徐々に蓄積が進む可能性がある。この需給の変化が、価格の回復局面を形成する要因となることが多い。

ただし、現在の市場環境は2022年とはいくつかの重要な点で異なっている。当時は主に暗号資産業界内部の信用崩壊が価格下落の要因であったのに対し、現在はマクロ経済環境の影響がより大きい。高金利環境の継続や流動性の変化は、リスク資産全体の資金フローに影響を与えている。

さらに、現在のビットコイン市場では機関投資家の存在感が以前よりも強まっている。米国の現物ETFの資金フローや、大規模企業によるビットコイン蓄積戦略などは、市場構造に新しい要素を加えている。これにより、価格形成のメカニズムは過去のサイクルとは異なる可能性もある。

それでも、MVRVは依然として市場評価を測る重要な指標の一つである。オンチェーンデータは短期的なニュースやセンチメントに左右されにくく、長期的な需給構造を反映する傾向がある。今回のようにMVRVが歴史的に低い水準に接近している場合、市場が長期的な平均リターンを下回る状態にあることを示している。

重要なのは、MVRVが必ずしも即座の価格反転を示す指標ではないという点だ。むしろ、この指標が示すのは市場のリスクとリターンのバランスである。平均取得価格に近づくほど、長期投資の観点ではリスクに対する潜在的なリターンが改善する傾向がある。

現在のビットコイン市場では、マクロ環境の不確実性とオンチェーン指標の割安シグナルが同時に存在している。このような局面では、短期的な価格変動が続く可能性がある一方で、長期的な評価の観点からは重要な分岐点に近づいている可能性もある。

3年以上観測されていなかったMVRVの乖離が再び現れている点は、今後の市場動向を分析する上で注目すべきシグナルと言えるだろう。

オンチェーン指標の見方

Bitcoin: MVRV Ratioは、ビットコインの時価総額と実現時価総額を比較し、市場価格が平均取得価格に対して割高か割安かを示す指標です。MVRVが高いほど投資家の含み益が大きく、市場が過熱している可能性があります。逆にMVRVが低いほど含み益が小さく、市場が割安または底値圏に近づいている可能性があります。そのためMVRVは、ビットコイン市場の長期的な過熱感や割安度を判断するために使われる代表的なオンチェーン指標です。

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