Kraken、世界初の規制を受けたトークン化株式パーペチュアル先物をローンチ

暗号資産(仮想通貨)取引所Kraken(クラーケン)は、xStocksフレームワークを活用した、世界初の規制を受けたトークン化株式パーペチュアル先物を同社デリバティブ市場に上場したと発表した

対象は米国外の110カ国以上に居住する適格顧客で、米国株指数や個別株、金関連ETF(上場投資信託)に対し、24時間365日、最大20倍のレバレッジでエクスポージャーを持つことが可能となる。

今回の新商品は、暗号資産市場で主流のパーペチュアル(無期限)先物の仕組みを、トークン化株式に適用したものだ。従来の株式市場や先物市場は取引時間が限定されているが、本商品ではオンチェーン基盤を活用することで、週末や祝日を含めた継続的な価格形成が行われる。

初期ラインナップには、S&P500やナスダック100、金(ゴールド)価格に連動したデリバティブや、Nvidia(エヌビディア)、Apple(アップル)、Tesla(テスラ)などの人気株のトークン化資産を参照するパーペチュアル先物が含まれる。

これにより、世界的に注目度の高い米国株指数、個別株、金市場への継続的なアクセスが可能となる。従来は取引時間に制約があった資産が、常時取引可能なデジタル商品へと拡張される形だ。

パーペチュアル先物と資本効率

パーペチュアル先物は、暗号資産市場で広く利用されているデリバティブ商品で、満期日が存在せず、常時取引が可能であることが特徴だ。資本効率が高く、方向性を取る戦略、ショートポジション、イベントドリブン取引、ベーシス取引やキャリートレードなど、多様な戦略を実行できる。

今回のトークン化株式パーペチュアル先物も、最大20倍のレバレッジを提供し、現物市場より少ない資本でエクスポージャーを構築できる設計となっている。

クラーケンのグローバル消費者部門責任者Mark Greenberg(マーク・グリーンバーグ)氏は、「伝統的市場が常時稼働の暗号資産ネイティブな世界に再構築される姿がこれだ」と述べ、トークン化を通じて株式や指数、コモディティが暗号資産と同様のスピードと柔軟性を持つ市場へと進化すると強調した。

xStocks基盤の特徴

xStocksは、基礎資産に対して1対1で完全担保されたトークン化株式フレームワークである。公開データ(Dune AnalyticsおよびRWA.xyz)によれば、累積取引高、ユニーク保有者数、24時間取引活動の観点で主要なトークン化株式基盤とされている。

従来の株式市場では、取引所の閉場時間中は価格発見が停止する。一方、xStocksはオンチェーンで24時間取引されるため、レガシー市場が閉じている時間帯でも継続的な価格形成が行われる。この常時稼働型の価格参照レイヤーを活用することで、クラーケンは中断のないパーペチュアル先物取引を実現している。

これにより、トレーダーは市場イベントへの即時対応やリスク管理、ポジションの新規構築・解消を、従来市場の開場を待つことなく行うことができる。

今回のローンチは、トークン化株式を「グローバルかつ常時稼働する資産クラス」として確立するための重要な一歩と位置付けられている。分散型金融インフラと規制されたグローバル資本市場の融合を体現する商品ともいえる。

今後数カ月以内に、クラーケンは追加のトークン化株式やETFを対象としたパーペチュアル先物を拡充する予定だ。また、利用可能地域の拡大も計画している。

|文・編集:Shoko Galaviz
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