ミネアポリス連銀総裁、暗号資産やステーブルコインを痛烈に批判

米ミネアポリス連邦準備銀行のNeel Kashkari(ニール・カシュカリ)総裁は、暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインに対して極めて懐疑的な見解を示し、「暗号資産は10年以上前から存在しているにもかかわらず、まったく役に立たない」と厳しく批判した。同氏はノースダコタ州ファーゴで開催された「2026年中西部経済見通しサミット」の対談で、急速に実用化が進むAI(人工知能)と比べて、暗号資産はアメリカ経済に対して長期的な実質的価値を提供していないと述べた。

また、ステーブルコインやトークン化預金といった用語についても、「バズワードのサラダ(意味のない専門用語の羅列)」に過ぎないと一蹴した。そして、「Venmo(ベンモ)のような既存の送金サービスでできないことのうち、ステーブルコインに可能なことは何か」と疑問を呈し、消費者にとっての明確なメリットが欠如していると述べた。

さらに、暗号資産の主なユースケースとされるクロスボーダー送金についても、最終的には現地通貨への換金が必要となり、依然として高いコストが伴うと指摘している。国際送金の摩擦を完全に解消するには、各国が金融政策を放棄し、共通の通貨や決済基盤を採用する必要があるが、それは現実的ではないとの見方を示した。

カシュカリ総裁は、暗号資産やステーブルコインの仕組みを精査しても「結局のところ、そこには何もない」と結論付けている。一方、トランプ政権はステーブルコインを「ドル覇権を強化する国家戦略ツール」と見ており、2025年7月、トランプ大統領はステーブルコインの包括的な規制枠組みを確立する「GENIUS法」に署名している。

|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock

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