野村ホールディングスのデジタル資産子会社Laser Digital(レーザー・デジタル)が22日、機関投資家向けの新たなビットコイン運用ファンド「Bitcoin Diversified Yield Fund SP(BDYF)」を発表した。
当初の発表では日本国内での展開や具体的な利回り目標など未詳な点も多かったが、このほどLaser Digital Japan代表取締役社長の工藤秀明氏がNADA NEWSの取材に応じ、その詳細について回答を寄せた。
BDYFは、ビットコインの値上がり益に加え、裁定取引(アービトラージ)やレンディングなどの手法を用いて追加の利回り獲得を目指すファンドだ。
工藤氏によると、長期保有者を対象に、ビットコインのパフォーマンスに対し年率で約5%の上乗せ収益(超過収益)を目標にするという。
技術面では、KAIOプロトコルによる「ネイティブなトークン化」を採用した点が特徴だ。
同氏は、これにより従来のトークン化ファンドで必要とされた複雑な二重構造(マスター・フィーダー構造)が不要になり、投資家の所有権を直接ブロックチェーン上に記録できると説明している。
今回のファンドは「米国以外の適格地域」を対象としているが、気になる日本国内での展開について工藤氏は、「機関投資家の需要に応じて、それぞれの法域に適したファンドを検討する」と回答した。
国内ニーズ次第で、日本市場への投入も十分にあり得る前向きな姿勢と言えそうだ。なお、最低投資額は25万ドルからとなっている。
一方、フィナンシャル・タイムズは28日、「野村の暗号資産グループ、Laser Digitalが米国での銀行免許取得を目指している」と報じた。
今回のファンド提供地域からは米国が除外されているものの、ライセンス取得を通じて、グローバルな事業展開をより強固にする狙いがあると見られる。
|文:栃山直樹
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