トークン化を手がけるSuperstate(スーパーステート)は、シリーズBで8250万ドル(約130億円、1ドル=158円換算)の資金調達を完了したと発表した。
リード投資家はBain Capital Crypto(ベイン・キャピタル)とDistributed Global(ディストリビューティッド・グローバル)。Haun Ventures(ハウン・ベンチャーズ)、Brevan Howard Digital(ブレヴァン・ハワード・デジタル)、Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)なども参加した。
スーパーステートは今回の調達を通じて、株式を含む伝統的資産のオンチェーン発行・決済・名簿管理をさらに前進させ、資本市場インフラの中核領域に踏み込む構えだ。
スーパーステートの特徴として強調されているのが、同社がSEC(米証券取引委員会)登録のトランスファーエージェントとして、証券トークン化に必要な記録管理を担える点だ。これにより、オンチェーン上で株式が移転するたびに、株主名簿をリアルタイムで更新する仕組みを実装できるという。
同社はシリーズA以降、規制対応を前提にしながら、DeFi(分散型金融)とも接続可能な「コンポーザブル」な証券トークン化インフラを構築してきたとしている。さらに、同社のローンチしたトークン化ファンドは、運用資産が12億ドル超に拡大したという。
今回の資金調達で注目されるプロダクトが、上場企業向けの株式トークン化プラットフォーム「Opening Bell」である。スーパーステートは、企業がイーサリアムやソラナ上で株式をトークン化し、追加資金調達を可能にする「Direct Issuance Programs(直接発行プログラム)」を提供するとしている。
トークン化市場は近年、投資業界全体で関心が高まっている。債券・株式・ファンドといった伝統資産をブロックチェーン上のトークンに変換する動きが広がっており、取引の高速化、24時間決済、透明性向上が目的として挙げられている。
ただし、トークン化は技術だけで成立しない。スーパーステートのプレスリリースは、その点を次のように強調する。
「残る仕事は実行だ。信頼できるインフラを作り、規制の枠内で運用し、信頼を積み上げていく必要がある」
スーパーステートCEOであり、DeFi黎明期の代表的プロジェクトCompound(コンパウンド)共同創業者でもあるRobert Leshner(ロバート・レシュナー)氏は、今回の動きを資本市場の変化として位置付けている。
「今年、トークン化は資本市場の変革の触媒となる」
|文・編集:Shoko Galaviz
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