ビットコイン企業転換のエス・サイエンス、今期最終14億円の赤字拡大へ

ニッケルなどの金属製品の販売を行ってきた東証スタンダード上場のエス・サイエンスは1月20日、これまで未確定要素が多いとして非開示としていた2026年3月期の通期連結業績予想、および2029年3月期を最終年度とする中期事業計画を公表した。

同社はビットコイン(BTC)を中核資産とする「デジタル・トレジャリー・カンパニー」への転換を掲げており、計画策定の進展により非開示だった業績見通しの合理的な算定が可能になったとしている。

公表された業績予想では、当期純損失14億4800万円を計上する見通し。前期実績の純損失9600万円から赤字幅は拡大する。同社は中期計画において収益構造の前提条件を整理したことで、今回の数値算出に至ったと説明している。

中期事業計画ではDAT(Digital Asset Treasury)企業としての成長戦略を加速させ、2025年12月時点で1000BTCとしていた中期的な保有目標を、2029年3月期までに5000BTC超へと大幅に引き上げた。

関連記事:「エスクリプトエナジー」へ社名変更、創業80年の金属老舗──1000ビットコイン保有目指す

事業面では、BTC運用益を柱とするトレジャリー事業、デジタルアセット関連企業への投資・助言を行うアドバイザリー事業、蓄電池やマイニング等の実体インフラを担うグリッド事業の3領域を成長のエンジンに据える方針だ。

体制面では、同社のクリプトアセット事業開発担当室長を務めるインフルエンサーの三崎優太氏が代表の三崎未来ホールディングスとの業務提携を軸に、事業の早期収益化を図る。

足元では巨額の赤字を予想する一方、ビットコインを中心とした抜本的な経営基盤の刷新と、国内トップクラスのBTC保有企業を目指す姿勢を鮮明にしている。

なお、同社は2026年4月1日付で、商号を「エスクリプトエナジー株式会社」に変更する予定である。

|文:栃山直樹
|画像:同社ウェブサイトから(キャプチャ)