暗号資産(仮想通貨)専業10年目の墨汁うまい(@bokujyuumai)です。2025年はビットコインに続いてイーサリアムも史上最高値を更新した一方、アルトコイン全体は下落傾向にあり最安値を更新し続けています。
本稿では10年暗号資産相場に携わってきた墨汁うまいが考える2026年の相場見通しについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
2025年の暗号資産振り返り
2024年末に反暗号資産として厳しく暗号資産を弾圧してきたバイデン政権がやぶれ、暗号資産推進派であり自身のNFTコレクションの売却益としてイーサリアム(ETH)を保有しているドナルド・トランプ氏の共和党が2025年1月に第二次トランプ政権を発足しました。
これにより事実売りとしてビットコイン価格は一時最高値からの反落となったものの、大統領選前の公約を守り
・ステーブルコインの支持
・暗号資産準備金の採用
・ホワイトハウスに暗号資産専門担当官を設置
などを次々に実施、またこの障壁となる規制当局の人員をすべて置き換えており、トランプ大統領による暗号資産への取り組みがいかに本気かがよくわかる采配であると言えるでしょう。
一方で金融相場全体への大きな影響を与えたのは第一次トランプ政権から問題となっていた米中貿易戦争がさらに激化、トランプ関税ショックとなる下落が数回にも繰り返され上値を抜けられない展開となってしまったのです。これはトランプ大統領の外交の下手さとタイミングの悪さが引き金となり、アルトコインの最安値更新理由となってしまったわけです。
暗号資産4年サイクルはどうなる?
ここでまず考えたいのは暗号資産(仮想通貨)の4年サイクルです。これはビットコインの新規発行されるBTCが半分となる「半減期」をベースにしたアノマリーであり、4年ごとに史上最高値を更新して1年は長期下落トレンドが続くというものとして知られています。
墨汁うまいとしてはこれは継続し続けないと考えており、その背景には2025年に一気に変化した米国の環境が要因であると考えているためです。
しばしテクニカル分析は批判を受けることがありますが、これはチャートの形に囚われ、そのチャートが形成される際の市場心理を反映していないことが大きな理由です。というのも暗号資産ではファンダメンタルが毎回のサイクルごとに大きく変化しており、2016年でいえばイーサリアムのICOで資金調達が盛んになり、2019年からは分散金融(DeFi)という実利用が進み、2024年にはブラックロックやフィデリティなどのビットコインETFとイーサリアムETFが承認、2025年はステーブルコイン規制のジーニアス法が可決、反暗号資産政権の民主党から共和党へ政権が移り米国が国家を上げて暗号資産産業を後押ししているわけです。
すなわち暗号資産を取り巻く環境は急速に変化しており、2016〜2018年のような数百億円のハッキングでも暴落しないほどの流動性を持つ市場へと変化していることからもわかるように、これまでの相場と同じであると考えるのは間違いであると言えるということです。
ビットコイン準備金のマイクロストラテジー($MSTR)やイーサリアム準備金のシャープリンク・ゲーミング($SBET)やビットマイン($BMNR)に代表されるようなDAT(トレジャリー企業)や暗号資産ETFがそもそもの相場性質を変え、これまでのアノマリーが通用するような単純な相場ではないと考えるのが妥当だということになるでしょう。
ビットコイン1億円、イーサリアム1000万円?
これらを踏まえて2026年はさらなる史上最高値を更新できるのでしょうか?2025年はビットコインETFの影響が大きく、ビットコインの一人勝ちという状態でイーサリアムはわずかにドル建てで史上最高値を更新した一方で反落してしまいました。
この1年間の値動きを見るとビットコインはトランプ氏勝利によって2024年末に高騰、反してイーサリアムは4月に暴落するという形となり、結果的に年初来ではビットコインが-6.16%、イーサリアムが-13.25%と悪い形になっている状態です。

イーサリアムはDeFiやNFTといった実利用の割合が非常に高い一方、ETH価格自体は伸び悩むという形で5000ドルにさえ到達していない状態です。一方でトランプ政権発足からの暗号資産の一つの資産クラスとしての確立はこのような「本質的価値の高い」暗号資産において、中長期で見ると割安となり時間の経過とともに正しく評価されていくことになると考えられるでしょう。
これは暗号資産バブルとなった2018年から2019年の価格崩壊と同じ状態が起きており、イーサリアムは1万円から最大で45万円まで高騰したことを考慮すると、ボラティリティよりより長期的な銘柄であると考えることが妥当ということです。
この背景には大型アップデートのフサカや今後のZKを採用するビームチェーン(Beam Chain)などのこのイーサリアムが10年研究、開発してきた技術の実装が毎年盛んに行われていることを考慮すると、技術的な難しさを市場がその場では理解できない一方で着実に本質的価値を上げていっており、将来的に価格が追いついていくという典型的な展開であると墨汁うまいは考えているのです。
ビットコイン価格はETFやDAT、トランプ政権の後押しで1億円にいつか到達することが考えられますが、イーサリアムは現状本質的価値より低く評価されており、急激な高騰で1000万円までおいつく可能性も0ではないと言えるでしょう。
2026年の暗号資産相場はどうなる?
4年サイクルを考慮すると2025年は大きくビットコインが伸びたことで下落と考えるのが妥当であり、実際に長期下落トレンド入りしている状態です。一方でブラックロックやフィデリティの需要を考慮するとこれらのアノマリーを考慮しているのは一般暗号資産投資家であり、2025年は相場参加者の入れ替わりが起きている状態となっているのです。
市場の中心が機関投資家やDATを介した大口投資家になっていることを考慮すると、トランプ政権は短期的には暗号資産に対してマイナス影響を与えている一方、これまでにおこなってきた政策は中長期的に追い風となる非常に大きな枠組みであり、2026年で大きく反映される可能性を残しているといえます。
FRBがタカ派だった2025年に対して年末ではハト派に軟化しており、第1四半期における利下げ見通し次第では2026年はさらなる追い風になることが考えられるでしょう。現在の世界経済は2018年末からの展開と同様となっており、金融緩和が暗号資産にも強く影響する1年になると言えます。